オークツリー・キャピタルのハワード・マークス氏が、世界の終わりや市場のメルトダウンが叫ばれるような極端な状況における投資判断について語っている。
「私たちは自問した:『ここで投資すべきだろうか?』
世界の終わりを判定する術はなかった。
パンデミックでは、ハーバードの疫学者は、決定を下すための先例のデータと仮説が存在すると言っていた。
リーマンの破綻では、データも先例もなかった。
あったのは仮説だけだった。」
マークス氏がMy First Millionで、2008年にリーマン・ブラザーズが破綻した際に自分たちが下した意思決定を振り返った。
同氏らは、大きな混乱の到来を予想し、2007年までに当時最大規模となるディストレスト・ファンドのローンチを済ませていた。
みんなが世界の終わりや金融システム全体のメルトダウンを恐れる中、市場の売りに逆行して買い始めるかという判断だった。
マークス氏らの結論はこうだ。
当時私たちが考えたのは、もしも金融界がメルトダウンする中で投資するなら、それは問題ではない。
しかし、もしも投資せずに金融界がメルトダウンしないならば、私たちは自分の仕事をしなかったことになる。
だから、投資すべきだったし、その前提で投資を行った。
仮に世界が終わるなら、投資をしてもしなくても大差はないとの判断だった。
オークツリーは、危機によって買い手が消失したディストレスト市場において、買って買って買いまくり、大きな成功を収めた。
マークス氏は、それから遡ること10年前、1998年も回想している。
ルーブル危機やアジア通貨危機が起こり、LTCMが破綻状態に陥った時のことだ。
「オークツリーの有能なポートフォリオ・マネージャーが私のところにやって来て言った。
『もう終わりだ、みんなメルトダウンする、すべて終わりだ。』
私は答えた。
『何が心配か話して。』
彼は心配することを列挙し、私は答えた。
『よし、わかった。
では、机に戻って仕事をしなさい。』」
マークス氏は、このポートフォリオ・マネージャーにダメ出しをしているわけではない。
ただ、その行動について軌道修正をしたのだ。
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