ジェレミー・シーゲル教授が4日発表の米雇用統計にコメントしたほか、米長期金利の米株価への影響について解説している。
8月の米雇用統計は非農業部門就業者数が市場予想を大きく上回った。
- 非農業部門就業者数前月比: +162千人(市場予想+55から56千人)
- 失業率: 4.1%(前月と同じ)
- 平均時給前年比: +3.1%(前月は+3.2%)
就業者数で市場予想を大きく上回った半面、平均時給前年比は2020年以来(ただし2021年に異常値あり)の低い水準。
シーゲル教授はウィズダムツリーのポッドキャストでこの結果にコメントした。
「すべて良い。
そして賃金(上昇)も鎮静化している。」
一方でシーゲル教授は、AIが生産性を大きく上昇させているか否かはまだデータに表れていないと話した。
教授は、AI導入が部門に約30%の生産性上昇をもたらすものの企業の利益率には関係しないとする、ゴールドマン・サックスのレポートを紹介した。
現状はライバルとの競争のためにAIが導入されているためという。
シーゲル教授は、これが生産性上昇と物価低下を通して実質賃金上昇につながるとの期待を述べている。
雇用は良好だが賃金上昇によるインフレ圧力は感じられない。
経済は強い。
シーゲル教授は、仮に中間選挙がなかったならFRBは利上げしていただろうと予想する。
一方で、中間選挙前の利上げも全くないとは言えないとも言い添えている。
現在の金利水準でも借入れの需要は旺盛であり、金融が引き締め的とは言えないためだ。
シーゲル教授は、市場の関心を集めている長期金利上昇についてもコメントした。
「強い経済が割引率上昇を意味するとは限らない。
企業の利益が上昇すると割引率も上昇し、金利上昇に対する初期の反応が、債券利回り上昇による株価下落となるのはままあることだ。
その他すべての要因によってどうなるかを注視すべきだ。」
4日の米長期金利は4.8%前後を推移した。
シーゲル教授は、長期金利上昇が必ずしも株価下落をもたらすとは考えていないものの、長期金利の心理的節目についても語っている。
結局のところ、いつも言っているように、5%を超えたら株式にとって問題となる。…
それが議会に対し、財政赤字を制御するための対策を実行させるきっかけになるかもしれない。
