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【短信】ヌリエル・ルービニ教授が提案する事前分配によるマルクス主義的社会主義
2026年7月20日

ヌリエル・ルービニ ニューヨーク大学教授のBloombergインタビュー続報: AIによる社会主義的世界の到来を予想し「楽観」している。
前記事(ヌリエル・ルービニ:90歳まで働いても問題解決にはならない)はコチラ


(米社会保障)信託基金が(2030年代に)枯渇し始めるのは皆知っている。
だから、現政権の次の大統領は、超党派で対処法を見出さなければいけなくなる。

ルービニ教授がBloombergで、米国の社会保障制度の窮状を語った。
教授は、政府が迫られる対処法をいくつか例示した:
引退の先延ばし、給与への増税、福利厚生の削減だ。

キャスターは、2人の上院議員の提案が有効か否かについて尋ねている。
政府が1.5兆ドル(約240兆円)を借り、75年間株式運用し、将来の支給を賄うというものだ。
ルービニ教授は、財政と経常収支で双子の黒字を有するノルウェーのような国であれば助けになるとしたものの、双子の赤字を抱える米国では本質的な問題解決にはならないという。
国が借金をして株を買えば、株式リスクプレミアム分の恩恵は得られるものの、借金が本来解決すべき財政問題にとって悪化要因となる。
結局、金利上昇とインフレの圧力を増してしまう。

長らく《終末博士》などと呼ばれてきたルービニ教授。
最近は経済について楽観的なスタンスが目立つ。
今回も教授は「このAI革命は人類史上最も重要」と語り、AIが成長率を飛躍的に上昇させるとの見方を示した。
この果実を全員に再分配することで、全員が恩恵を受ける形を作りうるという。
ルービニ教授は「事後の分配」であるUBIか、「事前」の分配となる「何らかの社会主義」を想定した。

『事前』とは何らかの社会主義を意味する。
大手テック企業の中に(政府による株式)10%の取得を望む声があるように、実質的に政府がその一部を取得し、ソブリン・ファンドを組成する。
これによるマルクス主義的社会主義を構築する。
私たちはすでに実質的にその方向に進みつつある。

ほとんどの人にとって忘却の彼方にあったマルクス主義がよみがえりつつあるのだろうか。
さらに面白かったのは、この発言に対してキャスターが「暗い」、「終末博士らしい」と形容したのに対し、ルービニ教授が「10%経済成長と機械がすべての仕事をやってくれる楽観主義だ」と返した点だ。
技術革新が再び労働者からの収奪を引き起こす(つまり再分配は限定的にとどまる)との見方に比べれば、確かにかなりの「楽観」と言える。

マクロ経済学者であるルービニ教授は、個人としての投資スタイルについて質問されている。
いつもの大胆予想とは異なり、とてもオーソドックスで堅実なスタイルであるようだ。

「私は相応に合理的だ。
人生で一度もトレーディングをしたことはないし、個別株のようなものも買ったことがない。
長期投資であり、大半が株式の分散ポートフォリオだ。・・・
洗練された投資家でないほとんどの人は、トレーディング、ミニ株、暗号資産など、人々に損失をもたらすことよりも、バイ&ホールドだけを心掛けるべきだ。」

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