ブリッジウォーター・アソシエイツ創業者レイ・ダリオ氏が、バブルの本質、発生、崩壊について語っている。
「バブルとは、株式(投資)が長期的に割に合うか否かを示すものではない。
最も成功している企業(の株)でも80%といったような下落をするからだ。
バブルとは、典型的にはお金等の借入れが行われ、お金に対する富の割合が増大する状態だ。」
ダリオ氏がMy First Millionで、マクロ・ファンド運用者らしい、バブルに対する考え方を説明した。
FPでは既に紹介済みだが、端的で包括的な説明になっているので、改めて紹介しよう。
ダリオ氏は「富」を
資産の時価評価額の総額
というようなイメージで定義している。
株式であれば、保有する株式の市場価格で計算される時価評価額だ。
「富」はそのままでは使うことができず、売却して「お金」に換えることで使うことができるようになる。
「お金が必要になるよくあるケースとは、富に投資するためにお金を借りる場合だ。
その後、金利が上がり突然借金を返さなければいけなくなったりすると、お金を入手するために富を売却することになる。」
富を買うのが大流行し皆が買い過ぎると、バブルが醸成されるという。
また、しばしばバブルは素晴らしい新技術の発展とともに出現するとも述べている。
人々が技術の素晴しさと株式の予想リターンを取り違えてしまうためだ。
ダリオ氏は従前から独自のバブル指標を計測している。
2024年の段階ではバブル度52%と高くなかったが、現在は約75%まで高まっており、これは2000年ITバブルや1929年大暴落前夜に近づいているという。
(2024年の推計では、2000年を80%、1920年代を90%超としていた。
今回、1990年の日本は現在の米市場より高かったと付け加えている。)
ダリオ氏はこの指標から今後3-10年の米国株が良い投資にはならないと予想した。
(先月の予想では、今後5-10年の実質リターンを約-5%から-10%と予想していた。)
ダリオ氏は、投資において重要なのがタイミングであり、こうしたバブル指標が適切なタイミングまでは教えてくれないことも承知している。
同氏は、バブルを弾けさせるのは「お金が必要になること」とし、2つ例を挙げた:
- 金融引き締め: 最も典型的
- 富裕税(所得税ではなく資産税): 納税資金捻出で売られる
ダリオ氏は、代表的な著書「プリンシプルズ」(リンクはAmazon)のとおり、一人ひとりが自身の価値観に根差した原則を持つべきと説いてきた。
このインタビューは、大半がそのテーマに割かれている。
同氏は現在、「高レベル」のプリンシプルズを得るために必要な「ヒーロー」、「ロールモデル」が不足していると指摘した。
ダリオ氏にとっての「ヒーロー」は誰かと尋ねられると、同氏はいつものポール・ボルカーに加え、リー・クアンユー(シンガポール初代首相)を挙げた。
物事のために犠牲を払う人が多くいる。・・・
世界を旅し様々な宗教を見ると、共通することがある。・・・
自分がしてもらいたいように他人にもしてあげること。
つまり、カルマ(因果応報)だ。・・・
そうする人が私にとってのロールモデルだ。・・・
これは理想論ではなく、現実論なんだ。
