弱気派エコノミストとして知られるデービッド・ローゼンバーグ氏が、中間選挙後の政治のねじれ状態を予想し、それに対するベットを例示している。
米10年債利回りが5%を切っているなんて奇跡だ。
米国はこの6年間5%を超える財政赤字対GDP比率を続けてきているのに。
こんなことかつてなかった。
フランクリン・ルーズベルトのニューディールでだってこんなことはしなかった。
ローゼンバーグ氏がWealthionで、大幅な財政赤字を続ける米政府を危ぶみ、それに対し今も5%未満にとどまっている長期金利の水準に驚いている。
最近、米長期金利の上昇への心配の声が高まっているが、ローゼンバーグ氏によれば、過去数か月での上昇は財政懸念・連邦債務によるものではないという。
財政の要因は過去数か月でほとんど変わっていないためだ。
しかし、だからと言って財政懸念がないわけではない。
むしろ、米財政が極めてよくないのは事実であり、政府が対処するか、経済や市場があるべき水準に居所を変える可能性は高まっているのだろう。
ローゼンバーグ氏は、11月の中間選挙で議会における共和党の支配力が下がると予想する。
「でも、これもすべて11月3日で終わる。
政府・議会がねじれ状態になるからだ。…
2年間財政政策は膠着するだろう。」
普通なら政治が動かなくなることは大いに憂うべきことだろうが、政府が危うい政策を採っている場合、必ずしも悲しむべきではないのかもしれない。
少なくとも、政治が動かなくなることで恩恵を受ける資産クラスも存在するようだ。
ローゼンバーグ氏は、世間のコンセンサスとは逆方向の展開を予想する。
中間選挙で与党が立法プロセスと行政の支配を失う場合、80%のケースで経済が減速し、インフレが鈍化し、米国債市場が大きく上昇する。
今回は違うかもしれないが、高い確信度でイールドカーブ短期側の価格上昇に賭けることができる。
すでに起こり始めているが、これは災難の予兆だろう。
足下の米経済は、心配がないとまでは言えないものの、それでも堅調、強いと言うべき状況だろう。
そういう中では人々はついつい強気に流れ、リスクシナリオを軽視しがちだ。
ローゼンバーグ氏の予想が当たると思えなくとも、そういう可能性を度外視してはいけないだろう。
ローゼンバーグ氏は、機関投資家も個人投資家もみんな株式に突っ込んでいると指摘する。
家計部門ではポートフォリオの73%が株式で、債券はわずか7%だという。
永遠のベア、逆張り、債券好きで知られる同氏は2年債への投資の可能性さえ匂わせている。
近いうちに景況感が急変し短期金利が急落する、つまりFRBが利下げに方向転換する可能性さえ除外できないということだろう。
FRBが利上げ方向にあるように見える中、MMF・MRFでなく2年債を買うのには相応の確信がいるだろう。
ただ、2年債と言わなくとも、フィクストインカムをハナから除外しないという程度なら、それなりに説得力があるかもしれない。
