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ジェレミー・シーゲル教授は何が何でも強気だと見ている

ジェレミー・シーゲル教授が、慣例を破ってまで米国株市場に対し強気スタンスを継続している。


「実質金利上昇は経済成長率上昇が期待されている表れであり、考慮の結果、株式の長期実質リターンの予想を引き上げた。
現在の予想は5.5-6.5%であり、長期トレンドを大きく下回っている。」

シーゲル教授はウィズダムツリーのポッドキャストで、自身の慣例を破るような話をした。

シーゲル教授はこれまで一貫して、株式市場の将来リターンの予想として株式益回りを参照してきた。
現在のS&P 500のPER 19倍なら益回りは5.5%。
将来リターンをこの5.5%を軸に語ってきた。
それを妄信してきたわけではないが、予想の数字を別の数字に置き換えるようなことは見受けられなかった。

シーゲル教授はこれまで、益回りと長期の米物価連動債利回りの差で株式リスクプレミアムを近似し、株価に熱狂がないか調べてきた。
その物価連動債利回りは直近で、10年もの2.9%、30年もの3.3%まで上昇してきた。
10年を使っても株式リスクプレミアムは2.6%と相当に縮小してきている。

また、市場関係者の間では、株式リスクプレミアムの近似計算に物価連動債でなく名目債の利回りを使う人も多い。
(シーゲル教授は以前からこれが理論的に適切でないと繰り返してきたが、現実にこうする人はとても多い。)
名目債の利回りは10年もの5.2%、30年もの5.6%。
こう計算する人からすれば、すでに株式の債券に対する優位性は失われたように見えているに違いない。
益回り、つまり期待将来リターン5.5%の株式より、利回り5.6%の30年債の方がリスクもなく魅力的、といった見方だ。

今回のシーゲル教授の異例の見直しは、金利が上昇した環境の中でも強気相場を継続するためのように映る。
その表れとして、将来リターン予想を引き上げると宣言した直後、少し笑いながら、言い訳にも聞こえるリスク要因の提起を行っている。

「これを崩壊させうる唯一のことは、これらデータセンターへの支出や計算能力を不必要としてしまう何らかのブレークスルーの登場だ。
だから、それ以外にも分散させないといけない。」

シーゲル教授はこうしたブレークスルーが現状は見られないとして、いつものように強気コメントを述べている。

「引き続き、株式に積極的だ。
これからよい季節に入る。
高金利も安定するなら、それは成長であり、成長期待に妨げとなるものがないなら、株式はさらに上昇するだろう。」

実際のところ、今米市場について弱気になるのは難しい。
経済・企業収益は全体として良好だし、見えている悪材料もほぼ織り込み済みのように見える。
今は大統領サイクルで最も確度の高い中間選挙前の10月上旬。
ここを底に来年前半まで米市場が上昇するというのがケン・フィッシャー氏も認める「中間選挙の奇跡」のアノマリーだ。
シーゲル教授の今回のロジックはやや無理筋のようにも聞こえるが、その結論は当たる確率が高いのではないか。

FRB金融政策についてシーゲル教授は、雇用・物価・中東情勢に大きな変化がない限り10月は据え置き、11-12月は未定としている。
従前どおり、2回で50bpの利上げの可能性も残っているとし、理由として銀行預金残高の伸び、スティープなイールドカーブなどを挙げている。

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