ジェレミー・シーゲル教授は、米国株のバリュエーションについて危ういほど割高とは考えていない。
シーゲル教授は、実質利回りの上昇が株価に及ぼす影響について原因別に復習している:
- 実質成長率上昇が原因: 利益も成長するため株価押し下げにはならない。
- インフレ抑制のための利上げが原因: 株価には試練になる。
シーゲル教授は、近時の長期金利上昇には両方の原因があると話し、いつものように実質長期金利とバリュエーションの関係を整理した。
PER 20倍は益回り5%
実質長期金利は2.5%
リスクプレミアムは2.5%
過去のリスクプレミアムの水準は3.0-3.5%
「リスクプレミアムは少し圧縮されているが、2000年を思い出せば、物価連動債の実質利回りは4.3%だった。
この時のPERは30倍で、益回りは3.3%。
この逆転がクラッシュにつながった。
予想実質リターンについて現在全く逆転の気配はない。」
それでもシーゲル教授は決して楽観していない。
背景にはやはりイラン紛争の再燃と新たな関税がある。
シーゲル教授やウィズダムツリーのプロフェッショナルの言葉には各所に苛立ちのようなものが見て取れる。
ウィズダムツリー:
「今朝のBloombergのヘッドラインで、イランが米国の停戦合意を拒絶した、といったものがあった。
米国の提案した停戦をイランが拒絶したということから私が受け取ったシグナルは、米国の側が停戦を求めているというものだ。」
シーゲル教授:
「私はどんな関税も好きじゃない。
悪い間違いだ。…
平均の水準は(過去のものと)同じ水準だ。」
ウィズダムツリー:
「例えば、児童労働による関税を日本に課すというのは少しやり過ぎだ。」
多くのアメリカ人が、政権の政策に嫌気がさしているのだろう。
こんな状況だから、シーゲル教授は強気になりきれない。
原油価格が67ドルまで戻り、ホルムズ海峡が解放されれば、市場は大きく上昇するだろう。
しかし、状況は逆方向に向かいつつあり、コモディティ価格は全面的に上昇し、インフレ期待も上昇している。…
7月は最良の月になるはずだった。…
明らかに試練が待ち構えている。
他の状況はとても強いものの、物事がどう反応するか注視しないといけない。
ハードルはとても高い。
