LTCMは設立当初から大金を集め、成功を収めたため、消化しきれないほどの資金を抱えることとなった。
多くのヘッジ戦略に手を広げ、大きなレバレッジを内包するようになった。
民間銀行がLTCMへの貸し手となり、デリバティブ取引のカウンターパーティーだったため、1社の破綻がシステミック・リスクに発展した。
ニューヨーク連銀が音頭を取り、民間銀行が資金を拠出して救済することとなった。
このヘッジファンドの救済では、当然モラル・ハザードの面からの批判もあった。
ケリー氏は、モラル・ハザードを問題にしても防止にはつながらないと話す。
それを超えるウォール街のサガが存在するからだ。
「ウォール街がアグレッシブになり貪欲になるのを止めることはできない。
彼らは常に限界に挑む。
率直に言えば、あなたが保守的で、他の人がもう少しリスクを取るなら、すべての商売がそのリスクを取るプレーヤーに行き、あなたは正しいことをしても商売を失うだろう。」
では貪欲な野獣たちが問題を犯さないようにするにはどうすればよいのか。
ケリー氏は、レバレッジやデリバティブが過度に増大してしまう前に適切に規制すべきと主張する。
LTCM破綻はその「公正な警鐘、最後の呼びかけ」だったが、それが取り上げられることはなかったという。
同氏は、この教訓が生かされていれば2008年の金融危機は避けられたはずと話している。
ケリー氏は、現時点ではオルタナティブや暗号資産の分野に火種があるかもしれないと示唆した。
ケリー氏は投資家にとっての教訓として今回もレバレッジと分散に注意するよう呼び掛けている。
理想はゆっくり金持ちになること。
賭けを2倍、3倍、10倍にして、すぐに儲けようとしてはいけない。
…
分散しているとはどういうことか、長期のレバレッジをかけない投資家であるとはどういうことか、もう1度考えるべきだ。
