ジェレミー・シーゲル教授が、AIトレード、原油価格と株価、そして社会の最終目標について語っている。
「AIトレードについては、NASDAQのテクニカルを見てみると・・・急騰して急落して戻った。
ブレークアウトはせず、ピークを打ちつつあるように見える。」
シーゲル教授がウィズダムツリーのポッドキャストで、珍しくチャートについてコメントした。
シーゲル教授は先週のポッドキャストで、原油価格が低位に安定するならインフレも低下し、FRBが利上げすることはないだろうとの意見を述べた。
今週、教授は市場はまだこうしたシナリオを織り込んでいないとして、仮に実現すれば株式市場、特にバリュー株に追い風になると話した。
イラン情勢が悪化するなら別だが、現状はこの予想を継続しているという。
興味深いのは、原油価格が低位にある時、原油価格上昇が株価にとってプラスと言われることが多い点。
石油生産国である米国で多い議論であり、今回のシーゲル教授の予想は逆の話になっている。
今回はどちらに転ぶのだろう。
シーゲル教授は、AIブームが引き起こしている供給の「スクイーズ」について心配するところもあるようだ。
XboxやiPhoneの値上げに触れている。
「技術とは時間とともに高くなるのでなく安くなるものと考えられてきた。
長い時間かけてコンピューターは安くなり、同じ価格でより強力になるといった具合だ。
Appleは(iPhoneについて)何も新しくしたわけではないが、メモリーが高くなった。
同じものが高くなった。
これは技術分野で多く見られてきたことではなく、消費者はどう反応するだろうか?」
そして、シーゲル教授はマクロ経済学者としての信念のようなものを語っている。
経済に対する考えを象徴する印象的な言葉だ。
憶えておかないといけないのは、社会の最終的な目標はGDPではなく消費だということ。
GDPに投資を加算する理由は、それが目標のための手段だからだ。
生身の人間がモノ・サービスをより多く消費できるようにすることが最終的な目的であるべきとの信念だ。
供給能力がすぐには拡大できない中で、AIインフラブームは電力、水、建設、チップ、メモリーなどの需給を逼迫させ価格を押し上げている。
これだけを見ればGDPは拡大するが、それは最終的な目的に適っているのだろうか。
言い方を変えると、経済政策は(法人でなく)自然人のための目標を設定できているだろうか。
シーゲル教授はAIブームの是非を、その最終的な目標に照らして語っている。
AI構築はGDPを押し上げる。
それが最終的に価格を下げなかったり、今より消費者の利便性を高めたりするのでなければ、社会厚生の向上にはならない。
それを肝に銘じなければいけない。
