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レイ・ダリオ:イラン紛争が示唆する米覇権の黄昏

最終合意に向け米・イラン間の協議が進められる中、ブリッジウォーター・アソシエイツ創業者レイ・ダリオ氏が、米覇権の黄昏を示唆している。
同社とダリオ氏は、外資系ファンドとしていち早く中国に注目し、現地でのプレゼンスを確立したことがよく知られている。


イランによるホルムズ海峡封鎖への米国の対応は、世界の指導者、とくにアジアの指導者にある結論を下させた:
米国民は不快な戦争に耐える意思はなく、米国には複数の戦線で戦うリソースがないため、米国は帝国を維持するための戦いに必要なものを有していない。

ダリオ氏が自身のSNSで、イラン紛争を第2次中東戦争(スエズ動乱)と重ね合わせている。

第2次中東戦争とは、1956年エジプトがスエズ運河の国有化を宣言したことに対し、運河の利権を持つ英国とフランス、エジプトと対立するイスラエルがエジプトに軍事侵攻した戦争。
米国・ソ連・国連はこれを植民地主義的な侵略行為として厳しく非難し、侵攻した3国は撤退を余儀なくされた。
結局、英仏はスエズ運河を明け渡し、英国は米国の承認なしに国際政治を動かすことが不可能であることを露呈、覇権国としての地位を失った。
これを機にアフリカ・中東を中心に英仏の植民地で独立ドミノが進み、英帝国は終焉を迎えた。

ダリオ氏は、イラン紛争が世界の人々の見方に及ぼした変化を解説している:

「より具体的には、a)台湾、またはb)中国を封じ込めようとする国々に対する、中国の圧力に、米国が軍事力で対応するのを米国民が支持するとはもはや考えられない。
このことは、米国が守ってくれることを前提に中国への対抗手段として米軍基地を受け入れている米国の同盟国の指導者の考え・行動を変化させた。
当然ながら、これは、特に台湾・日本・フィリピンにとって、世界の地政学的秩序についての大きなインプリケーションを、他のアジア諸国にもいくらかのインプリケーションを与えている。」

ダリオ氏は、イラン紛争で見られたように、米国が同盟国を守れない現実が知れ渡ってしまったと見ている。
これが、米国とともに中国と対峙する国々、それ以外の国々の姿勢に大きな変化を及ぼすとの見立てだ。

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