ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック氏が、プライベートクレジット市場の混乱について楽観すべきでないと示唆している。
あるレバレッジド・ファンドが
『わが社は、ポジションや資産を何1つ売ることなく来年の各四半期ごとに5%ずつの償還請求を受けても応じられるだけの流動性を有している』
と言っている。
『流動性』という言葉は、ここでは『借入れ余力』の婉曲表現なのか?
もしもそうなら、どんどんレバレッジを掛ければいい。
ガンドラック氏が23日ツイートした。
米国でプライベートクレジット・ファンドに対する償還請求の動きが高まっている。
多くのファンドで(投資時の約定にしたがい)償還を制限する事態となり、投資家の不安をいっそう煽る結果となっている。
ファンド側は投資家の不安を鎮めようと躍起となっているが、現状その説明の説得力は高くない。
ガンドラック氏は解説する。
「もちろん、この思考実験においては、償還に応じるための借入れには資産の担保差し入れが必要になる。
疑心を持った貸し手は『最良』の担保以外受け入れないだろう。」
ガンドラック氏が例示した「レバレッジド・ファンド」がプライベートクレジットのファンドであれば(間違いなくそうだ)、その投資先はプライベートクレジットということになり、決して優良な信用状態ではないのだろう。
(だからこそ銀行のローンやパブリック市場でなく、プライベートクレジットで調達したのだろう。)
そうだとすれば、借入れによる償還の確実性には疑問符も付く。
ガンドラック氏はKKRとフューチャースタンダードが運営するプライベートクレジット・ファンドについてのニュースをツイートしている。
「ムーディーズレーティングスは、FS KKR Capitalの格付をBa1格に1段引き下げジャンク級とした。
同社が『継続する資産の質の課題』と呼ぶものによるものだ。」
プライベートクレジットで見られる資産の質・取り付けの問題は、さほど市場規模が大きくないことから、システミックな問題とはならないとの見方も多い。
しかし、ガンドラック氏ははるか昔からプライベート市場全体での流動性の低さを問題視し、プライベートクレジットについては一昨年頃から次の火種になると警告してきた。
同氏は同日、フィクストインカム市場全体でのリスクスプレッドの拡大を指摘している。
もちろんイラン紛争の影響も大きいが、これは幅広い市場でのリスク回避の動きを示すものだろう。
