モルガン・スタンレーのマイク・ウィルソン氏は、多くの投資家のポートフォリオがバランスを崩したまま放置されていると警告している。
「引退後のために市場で投資している人や長期投資家は、高値や底値の両方で振り落とされないようにすべきだ。
言い換えると、高値(での売却)を狙えば底値で株を売るのと同様に痛手を受けることになる。
だからこそドルコスト平均法が好まれるのだ。
だからこそ分散ポートフォリオが好まれるのだ。」
ウィルソン氏がBloombergで、投資家に過度に欲をかいたり、焦ったりしないよう勧めた。
同氏は2022年の下げ相場を回顧し、結局は持ち続けた者が良い結果を得たと話した。
ウィルソン氏は金相場について尋ねられると、現状の分散投資の難しさを指摘した。
2022年以降、株式と債券の間に正の相関が見られるようになり、伝統的な分散ポートフォリオが機能しなくなったためだ。
このため、金などのオルタナティブが求められるのだという。
同氏は、最近のコモディティをテーマとした株式ローテーションについて語る。
昨年の終わりFRBは流動性管理プログラム(訳注:Tビルの買入れによる流動性供給)、貨幣増発を再び始めた。
それにより直接的に金・銀の鉱山株が上昇した。
その後、レアアース株、卑金属鉱山株、エネルギー株、そして半導体株へと移っていった。…
人々は、株式のようなリスクをポートフォリオに抱えるリスクを中和するために、株式でなくコモディティのような何かを探しているのだ。
ウィルソン氏が指摘するように、最近の米国株市場での物色対象はコモディティやコモディティ的な何かに紐付いたセクターの間を行き来しているように見える。
同氏は、これを投資家のインフレ・ヘッジ志向の表れと解釈しているのだ。
ウィルソン氏は、個人・機関を問わず投資家に計画を立てることを勧め、それにしたがってポートフォリオのバランスをチェックするよう促している。
株式偏重だけでなく、特定銘柄(具体的には大型グロース株)偏重になっているポートフォリオが多いためだ。
10年続いた強気相場や税金を払いたくないという気持ちが、ポートフォリオのアンバランスを助長しているのだ。
モルガン・スタンレーで米国株ストラテジストを務めるウィルソン氏だが、パンデミック以降プラスの実質リターンに転じたフィクストインカムにも前向きになったという。
資産クラスにとらわれず、中身を見てポートフォリオのバランスを維持するようアドバイスしている。
現金は良い資産だし、中期のデュレーション債は良い資産だし、インフラ債は良いディフェンシブ資産だ。
公共やおそらく生活必需品のような株式も良いディフェンシブ資産だ。…
今後3、4、5年にとって正しい方向にあるか確認するとよい。
利益確定して投資回収したり返済に充てるのは罪ではない。
