マーク・ファーバー氏は米市場での弱気相場到来を覚悟し、着々と防御を固めている。
「先月、私は長期国債のポジションを積み上げる予定と説明した。
それにしたがい、ワクワクしないものの、10年もの米国債とTLT(訳注:20年超の米国債のETF)を徐々に買い増している。」
ファーバー氏が今月の書簡で、弱気相場到来への備えを進めていると書いている。
ファーバー氏は先月の書簡で、米国株・米債・米ドルのトリプル安を予想していた。
同氏は「いかなる資産」の推奨もためらうとしつつ、株式よりはマシとの考えから、現金・債券へのシフトを宣言していた。
ファーバー氏のリスクオフ戦術は教科書通りだ。
「…もしも私が10年債で損をするなら、株式保有者はもっと損をするだろう。
さらに、米金利がさらに上昇する(債券価格が下落する)と仮定すると、おそらく米ドルが強くなり、貴金属や関連株式への(下押し)圧力が増すだろう。
逆に、米金利が低下するなら、米ドルは弱くなり、米国債価格上昇が米ドル安による損失を少し相殺してくれるだろう。」
ファーバー氏は弱気派の投資家として有名だが、それ以上にドルなど先進国通貨に対して弱気だった。
インフレや通貨安を心配し、金投資の重要性を説くほか、現金や債券について慎重なスタンスをとった時期もあった。
そのファーバー氏が債券、それもインフレ悪化時に脆弱な長期債を選択していることは注目に値する。
デフレ的な景気後退なら長期債有利となるが、スタグフレーションとなれば長期債も減価を免れない。
それを承知しながら下した、消去法的な戦術選択なのだろう。
