プライベートクレジット業界について警鐘を鳴らしてきたジェフリー・ガンドラック氏が、同業界に潜む循環取引の闇を暴いている。
「プライベートエクイティ(PE)がプライベートクレジットを保有し、それが保険会社を保有している。
保険会社は(親会社である)PEから、PE傘下のプライベートクレジット会社のプライベートクレジット商品を買うよう命じられる。
完全子会社なので、裁量は与えられない。
さらに再保険会社はバルバドスやケイマンのオフショア再保険会社にリスクの一部を転嫁していると主張している。
なぜ米国でないかと言えば、隠したいからだ。」
ガンドラック氏の批判の先は一部の州当局や格付会社にも向かう。
一部の州は適切な監督を怠っており、格付会社の一部には考えにくいほど多産な会社があるという。
同氏は、ある格付会社が過去1年間で総勢25名の人員で3,200件の格付を付与したと紹介した。
格付と実際の信用力の間に乖離が出てくると、信用スプレッドが拡大するとガンドラック氏は話す。
それが、AI関連の起債において現実のものとなっているという。
最たる例としてオラクルの社債が上がっている。
2月発行の債券はトリプルB格が付与されたが、流通市場でのスプレッドは大きく、追って7月S&Pは長期債格付を投資適格級の下限BBB-へ1ノッチ引き下げた。
「オラクルは破綻すると予想している。…
あの格付はばかげている。
オラクルの債券はどっぷりとジャンクに沈んでいる。」
ガンドラック氏は、当局が景気後退を恐れるもう1つの理由を話す。
景気後退となれば、今は隠されている民間の信用リスクが「急速に恐ろしく」顕在化するのだという。
同氏は、プライベートクレジットが保有する保険会社は破綻する可能性が高いと話している。
かつては堅く最もリスクの低い商売とされていた保険業では、PE/プライベートクレジット業界による参入により「無法地帯」と化したのだという。
ガンドラック氏は、グッゲンハイム・パートナーズが8月、当初3%としていた傘下保険会社による関連当事者向け投資・貸出比率を42%に修正開示した件を紹介し「小さな計算ミス」と皮肉った。
みんな今は(サブプライム/リーマン危機以降の)世界金融危機とは違うと言い続けている。
…世界金融危機とは異なり、レバレッジがかかっていないと言いたがるが、レバレッジはかかっている。
再保険会社の中には40倍のレバレッジをかけているところもある。
ガンドラック氏は、こうした信用不安が今後広くクレジット市場に広がることを懸念している。
同氏は大胆なフィクストインカム戦略を提案している。
「社債を一切保有せず、インデックス・ファンドと比べて金利リスクが限定されているものを保有することだ。
これがわが社のトータルリターン戦略の構成になっている。
社債も外国債券も含まず、これなら夜ぐっすり眠れる。
でも、そこに現地通貨建て新興国市場債務を加えている。
これが私たちが買える最も高リスクのものだ。」
