バブルの研究家として有名なジェレミー・グランサム氏が、理不尽な市場において最も重要なポイントを説明している。
グランサム氏がReutersのインタビューの最後で「1つ言わせてほしい」と請い、語った。
「私はかなり昔に、市場が偶然の指標にすぎないことを学んだ。
市場は長期の配当・利益を割り戻したものを予想しているのではない。」
グランサム氏はバリュー投資の巨塔の1人。
バリュー投資といえば、株価とファンダメンタルズを比べて投資するスタイルだ。
そのグランサム氏が、株価はファンダメンタルズを反映しないと言う。
同氏は株式市場を「まったくナンセンス」と斬り捨て、市場の振る舞いを解説した。
「市場がやっているのは、今日みんなが市場にやさしくしてくれれば、高いPERを掛けてくれるということ。
仮に今日が石油ショックとインフレの1974年のようにいやな状況なら、市場は落ち込んだ利益に落ち込んだPERを掛け、(落ち込みを)ダブルカウントする。
みんな『イランを爆撃して以降、戦争なのに、どうして市場は5%も上がっていいんだ?』と言う。
みんなそれがナンセンスだと考えるかもしれない。」
グランサム氏は、市場株価はファンダメンタルズを反映しないという。
バリュー投資の観点から一見奇妙に見える発言は、実はバリュー投資の神髄でもある。
同氏の語りは禅問答のように響く。
私の回答は、私の『偶然の指標』との見方からすれば、考えるべきは企業利益だけということ。
利益がすてきに上がっていることが市場の5%上昇の原因であり、それだけのことなんだ。
グランサム氏の信念の1つは、市場が中央回帰するということ。
市場はファンダメンタルズから常に逸脱し、そして中央回帰し、それを絶え間なく繰り返す。
その逸脱こそが、バリュー投資の果実を生んでくれるのだ。
そのためには、逸脱を見出し、賭け、理不尽に耐え、収穫期を待つことが必要になるのだ。
