ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック氏が、28-29日のFOMCの結果に関し、少々の失望と疑念を示している。
ウォーシュ議長は、6月の記者会見で勝ち得ていた信認を今日いくらか失い、それを取り戻すには(9月に)利上げせざるをえないだろう。
ガンドラック氏がCNBCで、ケビン・ウォーシュFRB議長の発言の矛盾を指摘した。
- 今回、物価目標は(2.x%でなく)2%であることが明確に示された
- インフレ指標は2%を超えており、FOMC内にも利上げの意見があったにもかかわらず、今回利上げを見送った。
ガンドラック氏は、必ずしも9月利上げを予想しているわけではないようだ。
仮にFRBが本当に2%目標を目指すなら利上げが必要になると言っているのだ。
裏を返せば、ウォーシュ議長の決意にやや疑いを持っているのだろう。
ガンドラック氏は債券市場の受け止めを代弁した。
「状況がそんなにすばらしいなら、何でイールドカーブが(記者会見中に)スティープ化したんだ。
インフレに関して状況がすばらしいなら、どうしてコモディティ価格が上昇しているんだ。」
イールドカーブのスティープ化にはタームプレミアム拡大が影響しているのだろう。
そして、タームプレミアムを拡大させる主要因にはインフレや需給の悪化などが挙げられよう。
ガンドラック氏は、ウォーシュ議長のインフレ退治への決意に疑問を呈している。
同時に、債券市場はインフレ高止まりを織り込み始めている。
議長は市場の機能を重視するスタンスだ。
このため、ガンドラック氏は、特にイールドカーブのスティープ化が続く場合、9月の利上げ確率が高まるだろうともコメントしている。
ガンドラック氏は、従前どおり、米長期ゾーンの金利が上昇すると予想している。
米財政問題は「危険な状況」になりつつあり、議会も大統領も財政支出に対して何も手を打っていないと批判した。
問題は、子や孫の世代ではなく、今後5年後にも顕在化するだろうと予想している。
米30年債利回り

ガンドラック氏がこう話しているまさにその時、米30年債利回りが2007年以降で初めて5.20%を超えた。
同氏は、30年債利回りがこれまで5.18%の壁で跳ね返されてきたと紹介し、ついにそれを超えて上昇する可能性が高まったと分析した。
これまでイールドカーブがさほどスティープ化しなかった理由を解説し、それが崩れつつあると示唆している。
「私は、前回の記者会見で議長が2%(目標)に対し毅然とした姿勢を見せたためだと思う。
しかし、市場は、議長が望むほどにはそれを信じていないようだ。
次回(9月)の記者会見までに長期金利(訳注:主に30年を意識しているものと思われる)が5%台半ばまで上昇する可能性が高い。」
ガンドラック氏は、米クレジット市場が軟化していると話し、発行後すぐに発行時の格付より低い格付に相当するスプレッドで売買される例が見られる点を警戒している。
債券市場が格付機関を信用していないとの解釈だ。
同氏は、5月にも格付が金で買われていると暴露し、サブプライム危機の再来を警告している。
ガンドラック氏は債券市場について、長期債を避け、2-7年のデュレーションで質が高いものに留まるように奨めている。
システムには過大なレバレッジが加わっているとして、レバレッジをかけないよう促している。
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