ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック氏が市場の変調を嗅ぎ取り、市場では今後1年ほど困難が増すと予想している。
S&P 500のシラーCAPEレシオは42倍を超えている。
これが35倍以上になった時には毎回、その後10年のインフレ調整後の予想実質リターンがマイナスになってきた。
最も多かったリターンは年率実質-5%だ。
ガンドラック氏がThe Julia La Roche Showで、米国株の割高感についてコメントした。
同氏は、災難が近づきつつあると感じており、それからなるべく距離を置きたいと考えている。
「SpaceXは同社の対象市場が世界のGDPの1/4だと言ったが、いったい何社が世界のGDPの1/4を自分の市場と言えるのか?
ありえない。
聖杯をめぐるAIの競争では、脱落者や敗者が出てくる。
それが起こり、それがリスク市場の次のとても大きな下落につながる。」
ガンドラック氏は、市場参加者がリスクに対する正常な反応を取り戻す日が近いと感じている。
そう思うのは、今夏のAI関連企業の超大型起債に対する債券市場の反応を目の当たりにしたからだ。
「ハイパースケーラーらが債券を発行すると、数日のうちに市場は
『この価格は却下。スプレッド75bpでは買わず、200bpなら買う。』
と言った。」
これら債券は格付こそ投資適格とされたが、債券市場はハイイールド並みの信用スプレッドを要求した。
債券市場が正常な反応を取り戻しつつあるのだから次は株式市場も、との類推が働いても不思議ではない。
ガンドラック氏は「すべてを売ったりしないし、ショートしたりもしないが、最も苦しむ地からなるべく遠くにいたい」と話す。
主戦場である債券について過去数年の間、短期へ、質の高いものへと退避を続けてきたという。
「いつかを正確に予見することはできないが、インフレだろうが供給だろうがある種のショックが来年起こらないなら驚くことだろう」と話している。
ガンドラック氏は、推奨するポートフォリオ構成を説明している(主に自社の商品を用いた推奨になっている)。
- 株式30%: 米国株の均等加重型インデックス。AIからは距離を置く。
- 債券30%: 半分はトータルリターン・ファンド(社債・AIは含まれていない)、半分は新興国市場の現地通貨建て債務。
短期に留まる。長期金利は市場に任せる限り上昇すると予想。
長めのものは実質利回り2%なら買い。現在インフレ率は4%近いので6%で買い。ただし、コモディティ上昇からインフレ上昇を予想。 - 実物資産20%: 半分は金、半分はコモディティ。
- 待機資金20%: 半分は商業不動産ETF(優先順位が高く、デュレーションは2)、半分はDFLEX(同氏運用のアンコンストレインド・ファンド)。
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