バウポスト・グループのセス・クラーマン氏がBloombergのインタビューに答えている。
いつものようにクラーマン氏の話は常識的なものだが、それでもバリュー投資家にとって必見の内容となっている。
いくつか印象的な発言を紹介しよう。
(歴史を学べ)
すべての投資家は歴史を学ばなければいけない。
全く同じことを繰り返すわけではないが、間違いなく歴史は韻を踏む。
マーク・トウェインの言葉「歴史は繰り返さないが韻を踏む」を踏まえたアドバイス。
ジョン・テンプルトンの言葉「投資で最も危険な4語は『This time it’s different.』だ」とともに語られることが多い。
これらフレーズを好んで用いる投資家は多い。
近い過去を外挿することでは将来が予想できないと考えている人が増えているのだろうか。
(市場サイクルの存在を忘れるな)
サイクルの真っただ中ではサイクルの存在はよく見えないが、サイクルは存在すると理解して乗り切らなければいけない。
今日永遠に真実のように見えているものも、おそらく永遠には真実ではない。
クラーマン氏は、人間が市場を動かしている限り、サイクルはなくならないと説く。
何かのブームなどが永遠に続くことはないとの信念だ。
(バリュー投資家へのボトムアップの奨め)
ボトムアップこそが時間を費やすべきものだ。
バーゲンで買ったポートフォリオを持ち、ストレステストを行い、知的に誠実で、本当にバーゲンならば、あなたは大丈夫でいられるだろう。
マクロの視点からスタートしてある分野の投資対象への投資を検討するのがトップダウン。
ボトムアップは、具体的な投資先への投資の可否を大前提にするプロセス。
クラーマン氏は、バリュー投資家はボトムアップを止めてはいけないと説く。
ボトムアップこそ、集中度が高く全体として割高な市場を生き抜くやり方だと考えている。
同氏は、AIブームの傍らで現在注目を浴びていない大型クォリティ株にもチャンスがあると考えている。
(マクロ環境の変化)
貨幣に対する需要は大きく、現在は最終的に貨幣の需給が資本コストを決めるような脆弱な状態にある。
SpaceX、OpenAI、AnthropicのIPOや、ハイパースケーラーによる設備投資資金の調達など、貨幣への需要が急速に高まっている。
クラーマン氏は、これら需要(≒証券の供給)の急増が、資本市場にマイナスに働きうる可能性を示唆している。
(タイミングのよいマクロヘッジは有効)
雨の日に備えてある程度ポートフォリオにマクロヘッジをかけている。
ボラティリティが低く、みんなが悪いことが起こらないと思っているうちに、マクロヘッジを購入している。
ボトムアップを重視しつつ、クラーマン氏はマクロ的視点の重要さも理解している。
まだリスクが広く認識されていないうちに、低コストでのマクロヘッジを心がけているという。
同氏は、投資全般について、分散と逆張りを奨めている。
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