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ジェレミー・グランサムが疑問を呈す生産性上昇の使いみち

バブルの研究家、バリュー投資家として有名なジェレミー・グランサム氏は、世界が多くの観点から極めて危険な状況にあると警告している。


「経済データが悪ければ、『やった! FRB利上げの口実ができ、株式市場は上がる』と言う。
経済データが良ければ、『やった! 企業利益が改善し、株式市場は上がる』と言う。」

グランサム氏がThe Master Investorで、人類の希望的観測を好む性質を笑った。
同氏の矛先は業界にも向かっている。

「ゴールドマン、JPモルガン、モルガンスタンレーはあなたに『恐ろしく割高だから市場から退出しろ』とは決して言わない。
そして、彼らは恐ろしく割高であることを知りうる立場にある。」

グランサム氏は「価値」を重力のようなものだという。
市場が割高な時、風に吹かれてさらに上がり続けることがあっても、いつかは重力から逃れえない時が来るのだという。

グランサム氏は2021年頃、ついにバブルが崩壊するとの危機感を強めたことがあった。
ところが、AIブームの出現によって、株式市場のバブルが延長されたのだという。
同氏は、今がいつになく危険な状況にあると考えている。
過去、大きな原油価格上昇時には必ず景気後退が到来したためだ。

「すべてのレベル・・・人口爆発、気候変動、地政学、貿易戦争、・・・、2-3か所での軍事戦争など、今より危険な環境はなかったし、とても急速に悪化している。
市場がどう織り込んでいるかと言えば、景気の歴史のなかで2-3に数えられる高い株価水準の1つになっている。・・・
世界は問題山積、危険で、経済成長が限られた状態にある。」

グランサム氏は、現在の市場の楽観を、麻薬でラリっているようと表現した。
前回はAIブームが市場を救ったものの、同氏は再現について懐疑的だ。
AIの恩恵・弊害について見方が割れているためだ。

AIは車を作り、運転することはできるかもしれないが、車を買うことはできない。
よって、需給の大きな不均衡が生まれる。・・・
今回初めて私たちは人間・消費・市場における需給バランスに対処しなければならなくなる。・・・
机上の空論では、私たちは莫大な生産性上昇を夢見ることができるが、もしも人間がビーチで休んでいるだけになれば、その生産性上昇なんて使いようがないじゃないか。

グランサム氏は、現在が経済・株式市場・社会・地政学の観点から「とてもとても危険な時代」であると述べている。

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