アスワス・ダモダラン教授は、現在進行中のAI投資について危うさを感じている。
しかし、仮にAI分野に危うさを感じていても、それを完全に避けるべきではないという。
Mag7・テックに背を向けてはいけない
ダモダラン教授はマグニフィセント7に代表されるテック分野への投資なくしては投資の成功が難しい現状を指摘する。
「過去20年間で最も傷ついたのは、旧来型のバリュー投資家だろう。
彼らはMag7を割高、不確実などと考え、保有することがなかった。…
過去10年の全ての米公開株の時価総額の増加分において、Mag7だけで約25%を占めている。
Mag7を除外したポートフォリオで株価指数に匹敵あるいはアウトパフォームするのは困難だ。
だからこそ、パッシブ投資を支持する理由が強くなる。」
自身は個別株へのアクティブ投資を行っているにもかかわらず、ダモダラン教授はインデックス投資の価値も認めている。
実際、子供の資産はインデックスに投資している。
個別銘柄に投資しなくとも、様々なインデックス・ファンドを組み合わせてポートフォリオを構成するのは有用だという。
テック株への集中を避けるために、時価総額加重平均でなく均等加重平均のインデックスを選択することについては許容範囲だと話す。
集中を避けつつ分散し、それでもある程度テック等へのエクスポージャーを持てるためだ。
待機資金は株式インデックスに
ダモダラン教授はこのインタビューで、自身の投資行動を明かしつつ、個人投資家に対して多くのアドバイスを語っている。
中には行動ファイナンス的観点から、必ずしも理論的ではないような気持ちの問題まで踏み込んでいる。
- 自身のポートフォリオは世界の50社からなり、これ以上分散を図る必要はない
- 1銘柄が全体に占める構成比の上限は15%で厳守
- うまくいっている銘柄を売るのは難しく、段階的に売るとやりやすい
- 待機資金はインデックス・ファンド、いやなら米国債に
待機資金をインデックス・ファンドというと奇妙に響くかもしれないが、個別銘柄のアクティブ投資家にとってインデックスに置いておくことさえ何もしないに等しいのだ。
現金にしてしまうと根を張ってしまう。
現金は安全であるように感じられ、引き出すのがとても難しくなる。
待機中も研究を怠らないことだ。
逆に言うなら、資金を現金に置いておくことは怠惰の罪にあたるのだろう。
