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アスワス・ダモダラン アスワス・ダモダラン:価値評価のプロは価値評価をしていない
2026年9月14日

アスワス・ダモダラン ニューヨーク大学教授が、財務モデリングを偏重した企業価値評価の実態を批判している。


スプレッドシートに項目を追加するのがあまりにも簡単であるため、私たちは価値評価の道を見失ってしまった。
巨大な財務モデルを作っているが、もはや企業の価値を評価していない。
財務モデリングをして、過去のデータを外挿しているにすぎない。
そして、詳細にすればより正確になると思い込んでいる。

ダモダラン教授がZS Forensicで、多くの価値評価のプロが陥っている落とし穴を指摘した。
教授は、財務モデルやそこに入力するデータの背景にあるべき「ストーリー」こそ最も重要だと指摘する。
ただただ細かい項目まで入れ込んだスプレッドシートを作り、満足し、更新し、外挿しているプロの実態を批判している。

ダモダラン教授は、こうした作業では人間が機械やAIには勝てないと指摘し、実際にこれらすべてがアウトソースされる時が来ると心配している。

「私が恐れるのは、何かが壊れた時だ。
私の玄孫は、それが壊れたことすらわからないかもしれない。
壊れてしまったら、何と尋ねればよいかさえわからないかもしれない。」

スマホの地図ソフトが便利になってから、人々は紙の地図で行き先を探すことをやめた。
地図ソフトがダウンしたら、多くの人が文字通り路頭に迷う日も近いのかもしれない。
今は予想もしなかったほど賢いAIが無料で提供され、嘘をつかれてでもそれに依存する人がどんどん増えているようだ。
便利さと反比例して、私たち人間の知能・能力は失われていくのかもしれない。

ダモダラン教授は、すでに私たちが能力を失い始めていると危機感を隠さない。

価値評価の道を踏み外したと言った理由は、株式リスクプレミアム、スプレッドシートへの入力、設備投資項目が議論のすべてになってしまい、常識的な質問、事業についての質問を尋ねる能力を失いつつあることだ。
一歩下がって常識を取り戻し、それを子や孫に伝える必要がある。
そうすれば、何かが壊れた時でも、価値評価に際してボットに尋ねるべき質問がわかるはずだ。

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