アリアンツ顧問モハメド・エラリアン氏が、AI分野での投資の要点を解説し、AIブームの恩恵で上げてきた日本・韓国市場の危うさを指摘した。
「長期的な幸福の観点から言えば、欧州のように過少投資となるより、根本的な変革をもたらすイノベーションには過剰投資する方がよい。
長い目で見れば、過剰投資の問題は過少投資のそれよりはるかに小さい。」
エラリアン氏がYahoo Financeで、経済学者としての立場からAI投資についてコメントした。
AIという稀有な可能性を有するイノベーションに多くの投資がなされるのは世界にとっても米国にとっても有益だという。
同氏はAIブームについて従前から「合理的なバブル」と表現してきた。
ただし、これは経済学者としてのエラリアン氏の意見だ。
一方、かつてPIMCOのCEO兼CIOも務めた投資家としてのエラリアン氏のスタンスはかなり別のニュアンスだ。
どの(AI)プラットフォームやアプリケーションが勝ち残るかわからないなら、ベンチャーキャピタルのような考え方が必要になる。
幅広く賭けて、そのうちの1つがうまく行けば他での損失をカバーできるようにしないといけない。
つまり、世の中にとってはAIに過剰投資されるのはプラスになるが、投資家が最終的に広く恩恵を得られるとは限らないということだ。
きつい言い方をすれば、AIが期待どおり社会に繁栄をもたらすとしても、それは多くの投資家の屍の上に築かれることになるという含意だろう。
エラリアン氏はAI関連株全体で見ればファンダメンタルズは健全とコメントしている。
同氏は、近時にあまりにも急激に上昇したゆえに、ファンダメンタルズから見たバリュエーションが狂い、それがテクニカル面での脆弱性につながっていると解説。
ただし、それも短期的なものでバリュエーションの狂いが修正されれば解消すると予想した。
エラリアン氏はアジア、具体的には韓国と日本での「レバレッジ」について心配しているという。
(日本市場で言えば、信用倍率のような指標を指したものだろう。)
これら市場で今週起こったことを見ると心配になるだろう。
悪いニュースは、莫大なレバレッジが過剰にかかっていること。
良いニュースは、他市場への波及効果は限定的で、経済には波及しないと見られることだ。
つまりはここでも、経済には問題とならないが、投資家の一部は痛手を受けるだろう、ということのようだ。
