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PIMCO:債券が復権。2022年は繰り返さない
2026年9月10日

世界がインフレのある世界に戻り、バランス型ポートフォリオにおける債券の分散効果が低下したとの声が多い。
しかし、PIMCOのロトフィ・カルーイ氏は、債券市場の変化が債券の分散効果を高めていると主張している。


債券がマルチアセットのポートフォリオにおいて復権している。
利回り上昇がフィクストインカムの2つの役割を回復させた:
世界情勢が良好な時、債券は魅力的なインカムを与えることができる。
悪い時、質の高いデュレーションが株式下落に対する保険の助けになりうる。
簡単に言えば、投資家は再びヘッジにおいて報われるようになったのだ。

カルーイ氏が自社ポッドキャストで、債券が再び分散投資における重要な要素になったと述べている。

債券投資は十数年続いた株式の強気相場の中で苦境に立たされてきた。
カルーイ氏は要因を2つ挙げ、状況が変わったと話している。

低利回り

まずは超低金利政策の下で低下していた利回りだ。
株式が高リターンを上げる中、比較の上で利回りで劣るのは明らかだった。
それにともないクーポンも低かったから、高配当株との比較を持ち出すまでもなく、投資家にとっての保有メリットは小さかった。
カルーイ氏は、長らく株式益回りを下回っていた債券利回りが、二十数年ぶりに同水準にまで回復したと指摘する。
(本来は益回りと比較すべきは債券の実質利回りだが、株式リスクプレミアムが縮小したという意味で、この比較には意味がある。)

単独での投資対象としても債券の魅力が回復しつつある。
これは金融緩和の終了やインフレ懸念等で債券が売られた結果だ。
債券価格が下落したことで逆に利回りが上昇し、魅力が回復したのだ。
今が底値かどうかはもちろん予見できないが、ともかくも過去と比べ、あるいは株式と比べて魅力は相対的に改善している。

株式との相関

「…2022年の経験は投資家に従来の見方を疑わせることとなった。
質の高いフィクストインカムの分野で株式のような損失が発生し、過去十年の実質リターンの多くが失われた。」

パンデミックの前後から、世界にインフレが戻って来た。
FRBは対処に遅れたこともあり、2022年に急激に利上げを進め、株式と債券が同時に下落した。
両者間に負の相関を期待していた投資家は大いに失望することになった。

カルーイ氏はこの期待外れな債券の振る舞いについて2点要因を指摘する。

  • リターン: 株式から退避した投資家が異常に低利回りだった債券を選びにくかった
  • 調整過程: 金利/インフレが正常化する中で債券が嫌われる過程にあった

現在は債券の当初利回りは当時よりはるかに高まっており、金利/インフレ上昇への懸念も一応の均衡に達したように見える。
これら2つの要因への心配は減ったのだろう。

カルーイ氏は、債券と株式の間の負の相関の性質について言及している。
日々の相関こそ低いものの、S&P 500が四半期で5%以上下落した時には相関が強くなるという。
つまり、株価下落時のヘッジ効果は健在だという。

(次ページ: どんな債券を選べばよいのか?)

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