モルガン・スタンレーのマイク・ウィルソン氏は、市場が企業の資本支出に対する規律を重んじ、銘柄選別を厳格化していると話した。
強気相場は終わっていないが、変化している。
現在の回復期が初期から中期に移るにつれ、株式市場は質の高いものを求めるようになっている。
半導体株は反騰するかもしれないが、再び牽引役になることはなさそうだ。
一方、ハイパースケーラーについては、より資本について規律のある最良の銘柄が好調であり続けるだろう。
さらに重要なのは、AI活用が、口約束から目に見えた利益率改善の段階に差し掛かったことだ。
ウィルソン氏が自社ポッドキャストで、サイクル中期におけるAI分野について予想している。
ローテーションの進行が市場の短期的な調整を引き起こす可能性は否定しないものの、年末にはS&P 500が8,000に向かうという。
ウィルソン氏は前週のポッドキャストで、サイクルが質の低い高ベータ銘柄や収益改善が急激な銘柄からクォリティ有利な段階に移ったと話していた。
サイクルが反転上昇したばかりでは概して何でも上昇するし、より深く沈んでいたものがより反騰しやすかった。
しかし、回復が進むにつれ、自然と銘柄選別の必要性が高まっていく。
結果、相対的にクォリティ株が有利な状況になる。
「半導体株はサイクル初期に良くなる典型的な銘柄群だ。…
AIサイクルはまだ終わっていないが、AIから恩恵を受ける、最も人気の銘柄で簡単に儲かる時代は終わった。
AI投資のサイクルはまだ大きな伸びしろが残っているが、市場はもはや資本支出に対し盲目的に報いてはいない。」
ウィルソン氏は、AI関連投資の規律に対し市場が厳しい目を向けている現状を説明し、今後も続くと話している。
同氏は半導体株よりハイパースケーラーを強く推奨しているが、この分野でも資本支出における規律が重要になるという。
「ハイパースケーラーは強いコア事業、AI活用分野へのエクスポージャーを持ちながら、必要ならAIを用いて操業費用を減らす能力は過小評価されている。…
…市場はもはやハイパースケーラーを十把一絡げには扱わない。
勝者となるのはROIを上げ、資本支出の規律を説明し、収益の質を確保できる企業だ。」
ウィルソン氏は、市場の注目がAIをうまく活用し結果を出す企業へと移りつつあり、すでに利益率を向上し始めた企業群があると話している。
最後にウィルソン氏はリスク要因としてFRBの新体制を挙げた。
政策運営のスタイルが変更されれば、たとえそれが長期的には健全なものであっても、波風が立ちうるからだ。
「現在の地固めが調整に向かってしまう最大のリスクとは、10年債利回りが5%を超えてくることだ。
そうした上昇があれば、株式倍率の重しとなり、金利市場を鎮静化するためFRBに以前のフォワード・ガイダンスへの回帰や流動性供給の増加を強いることになりうる。」
