バークシャー・ハザウェイCEO職を退き会長職に就いて初めての株主総会をウォーレン・バフェット氏は観客席の側で臨んだ。
株主総会の最中CNBCのインタビューに答えている。
バークシャーの手許現金が4,000ドルに積み上がっている。
CNBCから、良い大型投資案件が見つからないのかと尋ねられると、バフェット氏が答えた。
ならば何もしなければいい。
この仕事を60年やっているが、本当に稼ぎ時だったのは5年ぐらいだ。
バフェット氏は浅はかに動くこと、わからない提案に応じることを避ける。
動かないことも成功の1つの要因と考えているからだ。
(ただし、何もしないという言葉の意味には、既存の投資を回収することが含まれているようだ。)
バフェット氏は、同氏自身が理解している事業の割合が減ってきたことを認めている。
新産業についてはもはや学ぶこともなく、若い世代には勝てないと諦観している。
その一方で「Appleのような企業では多くを知る必要がない」とも述べている。
バフェット氏は以前から、市場をカジノ付きの教会になぞらえ、人々はその間を移動できるようになっていると喩えてきた。
「カジノが人々にとってとても魅力的になっている。・・・
でも、だからと言って、投資が悲惨というわけではない。
とても多くのモノの価格がひどくバカらしく見えるという意味だ。」
CNBCから危機が近づいているのかと尋ねられると、予想はできないとしつつ、パニックで起こることを解説した。
「買い場になる可能性の高い時期とは、誰も電話に出なくなる時だ。・・・
(証券会社が)電話に出るなら、ビッドもオファーも動揺しスプレッドは開いており、あなたが何かやろうとしているという情報を用いて、どうにかしてあなたをカモにするだろう。
屠殺場のようになる。」
市場のパニックに引きずられれば失敗し、冷静に対処できれば大儲けできるとの教えだろう。
ただし、バフェット氏は、そうした危機やパニックを予想しようとすることには賛成できないようだ。
それを心配することは何の役にも立たないと思う。
認識しておくことは良いことだろうが、心配するのは最悪だ。
私は、人々にそれを信じさせることさえ望まないし、終わりが来るなどと告げたくはない。
オマハの賢人のこうした発言は、その意に反して、むしろ聴く者の不安を掻き立ててしまうかもしれない。
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