海外経済 投資

モルガンスタンレーが予想する原油高と米市場の3シナリオ
2026年4月5日

モルガン・スタンレーのセリーナ・タン氏が、原油高の経済・市場への影響を3つのシナリオで予想している。


今や(原油価格が)高水準になると、その影響は非線形となる。
原油は単なるインフレの話ではなく、直接需要と経済成長の重しとなり始める。

タン氏が自社ポッドキャストで2日、原油高騰の経済・市場への影響を解説している。
「非線形」とは、原油価格の水準によって非連続な結果を生むという意味だ。
《ショック前への回帰》か《金融引き締め+経済鈍化》のいずれかになるという。
そのため、同氏は今年の原油価格について3つのシナリオを用意し、その帰結を予想している。

緊張緩和シナリオ
原油 80-90ドル
株式 リスクオン。一般消費財・金融・工業が強く、ディフェンシブが出遅れ
債券 インフレ期待低下で利回り低下(≒価格上昇)
為替 ユーロ/ドルは1.17超へ上昇も
制約継続シナリオ
原油 100-110ドル
株式 ボラティリティ高止まり。短期S&P 500は6,400-6,850レンジ。クォリティ、ディフェンシブ(ヘルスケア等)へ
債券 信用スプレッド拡大で下げ圧力
海峡閉鎖シナリオ
リスク インフレから景気後退へ。スタグフレーションにより株式・債券が順相関に
原油 150-180ドル
株式 エクスポージャー縮小。ディフェンシブ(公益・通信・エネルギー等)へ
債券 国債・現金へ。ハイイールド・スプレッド大幅拡大も
為替 米ドル高。ユーロ/ドルは1.13へ下落も。スイスフランが買われる

タン氏は近時の米市場について、予想PERがすでに15%低下したとし「リスクの大部分は織り込み済み」で、市場心理も改善しているとも述べている。
文脈を見る限り、ここでの「リスク」とは前2つのシナリオのことを指しているのだろう。
つまり、「海峡閉鎖シナリオ」が実現すれば、話は大きく違ってくるということだ。

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