《永遠のブル》ジェレミー・シーゲル教授も短期的には今回のような紛争とエネルギーショックには抗えない。
引き続き冷静に、投資家には慎重なスタンスを継続するよう奨めている。
「米10年債利回りは4.50%に向かっており、4.60%もありうる。
債券市場が実質的に金融引き締めを実施しており、FRBが早期に利下げする緊急性は急減した。」
シーゲル教授がウィズダムツリーでの週次コメンタリーで、早期利下げの可能性が低下したと語った。
米国では基調的なインフレの急上昇こそ見られないものの、イラン紛争の及ぼすインフレ圧力は無視できないためだ。
シーゲル教授は、米経済自体はまだ堅調だとして、現在起こっている変化を次のように表現した。
「これは典型的な需要破壊の話ではなく、エネルギー・長期金利・不確実性がもたらすリスクプレミアムの話だ。」
つまり、経済や企業利益が悪化しているわけではないが、リスクプレミアム拡大により市場が下げているという解説だ。
シーゲル教授は、ガソリン価格上昇が消費者心理を冷やすことを心配する一方、最近では消費者心理と実際の消費が必ずしも同期しないことから、過度の心配もしないよう促している。
とは言え、ホルムズ海峡の問題は大きいとして、株式には慎重なスタンスをとるべきと書いている。
「実際、最も抵抗の少ない経路はまだ株価下落だと考えている。・・・
ホルムズ海峡封鎖が長引けば、S&P 500は最高値から10%台半ばまで下落する可能性があるが、広く世界中にエスカレートするのでない限り、米市場が20%下落するとは今も想定していない。」
シーゲル教授は、米国の外国へのエネルギー依存が相対的に小さいことを指摘。
一方で外国市場、特にアジア市場はエネルギー・ショックに対して脆弱であり、封鎖数か月で容易に弱気相場入りしうると書いている。
エネルギー市場が安定し、地政学的リスクによるプレミアムが消えるまで、投資家はディフェンシブに構え、高ボラティリティを覚悟し、急いで全面解決を予想したい誘惑に抗うべきだ。
