デービッド・アインホーン氏率いるグリーンライト・キャピタルが2026年第3四半期の投資家向け書簡で、AIの提供者が発する大言壮語について厳しく批判している。
「グリーンライト・キャピタルのファンド(以下「パートナーシップ」)は2026年第3四半期、手数料・費用差引後で-3.3%、年初来で-1.5%のリターンとなった。
S&P 500のリターンは同四半期+2.3%、年初来+12.7%だった。」
エクスポージャーの平均はロング103%、ショート61%。
ショート・ポジションのリターンは良好だったが、ロングとマクロのポジションでマイナスとなった。
書簡では今四半期を「とても奇妙な四半期」と書いている。
S&P 500こそ強気相場が継続しているように見えていたが、ショートが良好、ロングがマイナスと、ファンドはあたかも弱気相場であるかのように推移したためだ。
「奇妙」とは言うものの、これは同社の仮説どおりの動きでもあったようだ。
同社ではS&P 500全体とは裏腹に「第3四半期はほとんどの銘柄にとって弱気相場だった」との仮説を持っていたという。
マクロ・ポジションでのマイナスはFRB金融政策についての賭けが外れたもの。
同社では利上げでなくむしろ利下げを予想していたが、現実にはFRBは利上げを行った。
結果、短期金利低下への賭けが損失を生んだ。
同四半期にリスク管理のために同ポジションを2/3に縮小したが、残ったポジションは来夏までだという。
市場の利上げ織り込みが過剰と見ているためだ。
書簡では、IPOを果たしたSpaceX、今後予定しているAnthropicが主張する潜在対象市場、それぞれ28.5兆ドルと30兆ドル超、について批判している。
(比較対象として、S&P 1500の昨年の売上高合計4兆ドルが示されている。)
かつてはこうした大言壮語に対しSECが厳しく取り締まったが、今は野放しだと嘆いている。
さらに、AIの経済的恩恵が向かう先について次のように書いている。
「問題は、誰が経済的恩恵を受けるのか、AIの提供者か、利用者か、ということだろう。
私たちの主張は、恩恵のほとんどが利用者に行くというものだ。」
仮にAIが世界経済に恩恵を与え、価値をもたらす場合でも、そのほとんどはAIの提供者でなく利用者に行くと言っているのだ。
これは、2000年前後からの《IT革命》で起こったことと同じ捉え方である。
その他、目立った動きとしては原油先物。
3月に買いで入り、8月に売却したという。
