元IMFチーフエコノミスト ケネス・ロゴフ ハーバード大学教授が、ドルの地位の低下がゆっくりと進行していると指摘した。
「今も20年前のある会議での出来事を憶えている。
傑出したヨーロッパの経済学者が立ち上がりこう言った:
『今日は大きな一日だ。
ドル債務よりユーロ債務の方が多く存在する。』
その時点ではその通りだったが、結果どうなったか。」
ロゴフ教授がBloombergで、ドルの地位の低下について語った。
ある通貨が世界の債務発行で広く用いられるのは、その通貨の地位・信認の高さを示している。
それ自体は問題ではなく、むしろ喜ぶべきことかもしれない。
1999年に導入された欧州の共通通貨ユーロは、その後しばらく(ドイツ並みの)低金利をはじめとする恩恵をもたらした。
20年前と言えば、サブプライム/リーマン危機が勃発する直前。
同危機が世界に波及すると、EU域内のいくつかの国々が債務危機に陥った。
低金利に助けられた債務増が背景にあった。
ロゴフ教授は、現在では先進国の債務の過半、世界全体の債務では60-70%がドル建てだと紹介した上で、こうした状況の変化が「ゆっくりと動く」ものだと指摘した。
すでにドルの地位の低下は金利スプレッド、外貨準備、欧州・中国が独自のシステム構築に動いていること等に表れているという。
多くは中国や欧州が先導している。
米国は、いわば自分の墓を掘っている。
政府がそう行動しているんだ。
