元IMFチーフエコノミスト ケネス・ロゴフ ハーバード大学教授が、Yahoo Financeで財政について尋ねられ、正統的な答えを返している。
ここでは本論ではなく、日本とAIについてコメントした部分を紹介しよう。
金融抑圧について、日本が実施してきたと紹介した後に…
「みんな、特に国内、保険会社や年金などに債務(性資産)の保有を増やすよう追い込むことだ。
フランスはこれを大々的に行い、実際のところ、今追い詰められている一因は、あらゆるトリックをやり尽くしたことにある。」
戦後フランスでは「国庫循環(Circuit du Trésor)」と呼ばれる仕組みを通じて、国家が公的機関等の資金を国庫に集め、政府の資金繰りに活用するとともに金融システムに深く関与していた。
こうした仕組みの多くはその後廃止・縮小されたが、地方公共団体等の資金の国庫集中は現在も続いている。
また、Livret A等の非課税預金の一部は公的金融機関に集約され、社会住宅向け融資などに活用されている。
こうした制度は国庫の資金繰りや国債利回りの安定に寄与するものと期待されてきたが、足元の利回りを見る限り、その安定化効果には限界もあるようだ。
AIと金利の関係について
「AIがうまくいけば、金利は上昇を続けるだろう。
政府債務はGDPの100%を超えており、金利が1%上がれば税収も増えるが、それと同じかそれより多く債務のための利払いが増える。…
金利は少なくとも経済成長率以上のベースで上昇するだろう。」
つまり、高い債務水準ではドーマー条件の成立が危ぶまれてくると言いたいのだろう。
経済成長が上向くならば、世間一般では《良い金利上昇》などと称されることもあるが、政府の利払い費にとっては良いも悪いもなく増加要因になる。
AIの普及が生産性上昇をもたらし、インフレ・金利の低下につながるとの楽観論も多いが、ロゴフ教授はそうは考えていないようだ。
