ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック氏が、債券へのパッシブ投資や割安株への投資についてユニークな視点を語っている。
私はパッシブ投資を好んだことはない。…
常にサイクルがあり、特に株式のパッシブ運用は本質的にモメンタム・トレードに他ならない。
ガンドラック氏が自社ビデオでパッシブ投資に対して否定的な見解を示した。
時価総額の大きな、人気のモメンタム銘柄の影響を強く受けすぎるためだ。
どうしてもパッシブを考えるなら、ベンチマークとしては時価総額加重平均の指数より単純平均の指数の方が望ましいと話している。
ガンドラック氏のパッシブに対する否定的なスタンスは、他の識者とはやや異なる方向性と言えるかもしれない。
通常、多くの識者は一般投資家に対し低コストのパッシブ・ファンドを推奨することが多いものだ。
もっとも、近年上昇銘柄が一部に集中する傾向の中では、同様の趣旨の意見が高まっていたのも事実だ。
さらに興味深いのは、アクティブ運用とパッシブ運用のパフォーマンスの差についての指摘だ。
ガンドラック氏は、株式ファンドでは約9割のアクティブ・ファンドがベンチマークの指数に負けているのに、債券ファンドでは逆に約9割のアクティブ・ファンドが勝っていると指摘した。
つまり、債券の世界ではコストを払ってもアクティブ運用が有利になりやすいことになる。
同氏は、債券の指数が時価総額加重平均である点が関係していると解説した。
会社が債券で借金を増やせば増やすほど、資金調達の状況はどんどん悪くなり、(パッシブ)投資家がより多く保有することになる。
それは国でも同じことだ。
債券のパッシブ・ファンドは債務の重い発行体の証券を多く保有する構造になっているのである。
ガンドラック氏は、株式においては投資家と経営者の利害が一致することがありうるが、債券ではこれら利害は一致しないという。
「発行体は債権者の人生を悲惨なものにするため可能なことをすべてやる。
できるだけ金利を抑え、投資家の知らない抜け道を作り、コベナンツを削ろうとする。」
だから、債券投資では運用者の厳しい吟味が必要になる。
存在する債券に存在する割合で投資する、債券のパッシブ投資には「意味がない」のだという。
ガンドラック氏は、市場がインフレの先行きについて楽観しすぎているとし、短めの物価連動債に投資妙味があると話した。
同様に、金は(さらなる下げの可能性を示しつつ)現水準でも買えると話している。
「コモディティについてチャート分析はかなりうまく機能する。
金は3,500ドルに近づく可能性があるが、もしもそうなれば全力で強気になるだろう。
金に対してとても強気であり、幅広くコモディティもいいと思っている。」
その他、新興国市場など米国以外の株式も有望と話す。
理由は、単純に割安だからだ。
ただし、割安なものを買う時の注意点についても付言している。
何かがとても安い時の私の経験則は、単に安いから買ってはいけないということだ。
安くなるのが止まるまで待て。
つまり、底値で拾おうとしなくてもいい。…
何か強さ、何か良くなるファンダメンタルズの理由を待て。
最初の10%の上げは見逃してよい。
確信が高まれば大きく投資できる。
株式には間違いなくバリュー・トラップが存在するものだ。
