海外経済 国内経済 投資 政治

レイ・ダリオ:60/40ポートフォリオは安全からほど遠い

ブリッジウォーター・アソシエイツ創業者レイ・ダリオ氏が、60/40ポートフォリオの落とし穴について再度注意喚起している。


古典的な60/40ポートフォリオは、世界で最も人気の戦略だ。
しかし、歴史が示すのは、それが安全からはほど遠いということ。

ダリオ氏が自身のSNSで、60/40ポートフォリオのテールリスクについて説明している。

ダリオ氏はショートビデオの中で自ら「投資において最も残酷な表」と呼ぶ表を提示している。
残念ながら画面が小さすぎて読めないので、その原典である同氏の2021年の著書『世界秩序の変化に対処するための原則(リンクはamazon)第7章から、以下に抄出しておく:

60/40ポートフォリオが最悪だった20年間

これは、ダリオ氏が60/40ポートフォリオ戦略のバックテストを行い、その結果をまとめたもの。
仮に過去主要国において同戦略を採用したとして、20年後にどのようなパフォーマンスとなったかを計算し、最悪のパフォーマンスとなった国と期間をランキングしたものだ。
(関連記事: レイ・ダリオが暗示するビッグサイクルの現局面における投資リターン

「実際には歴史を通し何十もの国々で、この戦略を用いた人たちが完全にあるいはほぼ完全にすべてを失った。」

ダリオ氏は淡々とファクトを述べている。

19世紀以前や主要国以外まで広げれば、すべてを失うことはそう珍しいことではないのだろう。
また、資産のすべてでなくとも半分を失うだけでも、ほとんどの人にとっては壊滅的な不幸となるだろう。
(最近の円安、それが助長するインフレはそういう時代の到来を心配させて余りある現象だ。)
仮に今が《人生100年》時代ならば、長い人生でこういう不幸な時期に居合わせてしまう確率は小さくない。

さて、ランキングの上位には国家体制の変化(革命など)や世界大戦に関係する期間が並んでいる。
少し下の方では深刻な不況に関係するものが加わっている。
実質リターンのランキングだからある意味当たり前なのだが、いずれの期間も高インフレ、一部はハイパーインフレの時代になっている。
インフレこそがこのテールリスクの主要な要素なのである。

(次ページ: なぜ今このテールリスクを心配すべきなのか)

 次のページ 

-海外経済, 国内経済, 投資, 政治
-,

執筆:

記事またはコラムは、筆者の個人的見解に基づくものです。記事またはコラムに書かれた情報は、商用目的ではありません。記事またはコラムは投資勧誘を行うためのものではなく、投資の意思決定のために使うのには適しません。記事またはコラムは参考情報を提供することを目的としており、財務・税務・法務等のアドバイスを行うものではありません。浜町SCIは一定の信頼性を維持するための合理的な範囲で努力していますが、完全なものではありません。 本文中に《》で囲んだ部分がありますが、これは引用ではなく強調のためのものです。 本サイトでは、オンライン書店などのアフィリエイト・リンクを含むページがあります。 その他利用規約をご覧ください。