アリアンツ主席経済顧問モハメド・エラリアン氏が、20日の「米国売り」についてツイートしていた。
エラリアン氏は、20日「地経学が再びとても強く効いている」とツイートした。
ここで言う「地経学」とは、地政学のうち経済的側面に注目した考え方を指したものだろう。
同氏は具体的にいくつかのイベントを列挙している:
- グリーンランドに関する米欧間の貿易戦争の可能性
- 金が史上最高値を更新
そして3つ目として
「日本の金利が上昇を続けており、やや無秩序な動態となるリスクがある」
と付け加えた。
日本の長期金利は20日に2.3%を超えた。
まだ絶対水準として高いわけではないが、上昇ペースが速いのは事実。
それが日本以外へ波及するのではないかとの懸念を海外にも与えている。
エラリアン氏は後のツイートでフォローしている。
「これは日本からの波及効果なのか、最近の米欧間の緊張により引き起こされた『米国売り』心理なのか、それともそれ以外の何かなのか?」
エラリアン氏の答は、3つすべてだという。
同氏は米市場について次のように続けている。
弱いドルと金利上昇という歴史的に見て普通でない組み合わせは、いくつかの疑問を掻き立てる。
その1つは:
今朝(20日)の(米国株の)広範な売りの主たる原因は何か?
いつまで続くのか?
背景の力学は、繰り返されるリセットなのか、それとも転換点に向けた長年の蓄積なのか?
翌21日、トランプ大統領はグリーンランド問題で武力を用いることはないと表明した。
20日に2%超下げていたS&P 500も21日には1.1%超戻している。
日本の財政問題に大きな変化はなかったのだから、20日の売りの主因は米欧対立だったのだろう。
米欧対立への懸念はいくらか後退したのだろうが、こうした影響が「蓄積」しないと考える人は少ないのではないか。
(深刻な程度ではないが)トリプル安の傾向が見られたという意味では日本も同じ状況だった。
金利が上がっても円が買われない。
株が下がっても債券が買われない。
リスクオフでの力学が一変したように見える。
分散投資やリスク管理の前提を見直さなければいけないのではないか、と思わせるような変調には注意が必要だろう。
