ジェレミー・シーゲル教授が、AIのもたらす「革命」への確信を述べる一方、それにともなうリスクの本質にも触れている。
「『今回は違う』と考えている。
もちろん、『今回は違う』と言った場合しばしば後悔するものだ。
でも、AIについて目の当たりにしていることが人生で見たことのないものであるのにはみんな同意するだろう。」
シーゲル教授はCNBCで、AIが「世界を変える」との確信を示した。
一方、ドットコム・バブルの経験からAI銘柄に対する不安も滲ませている。
AI投資の最大のリスクとは、それがうまくいくか否かではないだろう。
うまくいくとは思うが、最大のリスクは、もっとはるかに安く実現できるのではないか、ということだろう。
数兆ドルものデータ・センターが必要なのか?
結局のところ、シーゲル教授が「うまくいく」と言っているのはAI技術であって、それが現在までの投資のリターンを約束するとは限らないということのようだ。
経営学には「first mover advantage」(先行者の優位性)という言葉もあるが、「first mover disadvantage」(先行者の不利)という言葉もある。
後を追う企業群の方が相応の技術を安く実現できるようになれば、DeepSeekショックで見られたように、先行者優位との見方は大きく後退することもありうるのだろう。
