投資

どのAI銘柄が生き残るか、だけでは不十分:ビル・グロス

ビル・グロス氏が、贔屓のNFLチーム 49ersにちなんで、とある現代のゴールドラッシュについて書いている。
ただし、ここでのゴールドは金ではなくAI投資だ。
同氏は、このゴールドラッシュがミクロだけでなくマクロなイベントを引き起こすと危惧している。


「AIについては、その株価や経済成長への効果が「奇跡」の状態に達したように見えること以外知らない。
NVIDIAほかの適正PERがどれほどかお教えすることはできない。」

グロス氏がInvestment Outlookで、米テック株について警鐘を鳴らしている。
「知らない」と言いつつ、今後数か月・数年は慎重に検討するよう促している。
時期こそ予見できないまでも、過剰投資の反動が予想されるという:

私が言えるのは、資本主義がカニバリズムを可能にする、おそらく奨励する経済システムであるということ。
必ずしも意図しているわけではないが、企業は他の企業と共食いをする。
『頂上に登りつめる』本能が存在し、それが創造とともに破壊を行う。
あまりにも多くのテック、AI企業が同じ土俵に上がれば、すべての企業が繁栄することはない。
資本主義はしばしば『不良投資』を導く。
投資家にとって重要な秘訣の1つは、どの企業が生き残るかだけに注目するのではなく、これまでの投資全体の水準が停滞または低下した時に経済が健全でいられるかに注目することだ。

(注: 強調はFPが付与。)

ITバブルなどとの類推もあって、AI投資が過剰投資となる可能性については最近よく聞かれるようになっている。
最終需要に対して全体の投資が大きすぎるとの見方はジム・チャノス氏、デービッド・アインホーン氏、アスワス・ダモダラン教授なども共通だ。

同Investment Outlookでは投資のチャンスとして、従前どおりのパイプラインMLP 3銘柄のほか、住宅モーゲージREIT運用会社1銘柄、TOBを受けている1銘柄を挙げている。


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