ブラックロックのグローバル・フィクストインカム担当CIO リック・リーダー氏が、長期債への消極スタンスを強調している。
FRBの500 bp利上げの経済への影響がどうだったかと言えば、そんなに悪影響がなかった。
1つ私たちが学んだのは、米経済の金利への感応度がさほど高くないということだ。
リーダー氏がBloombergで今後のFRBの金融政策について尋ねられ、2022-23年の急激な利上げを振り返った。
テクノロジーやサービス分野主導の経済であり、企業がキャッシュリッチである点を理由に挙げている。
ただし、同氏は1つ金利感応度が高い分野を挙げている。
それが住宅である。
リーダー氏は、住宅市場が置かれている状況を解説した。
- 高い住宅ローン金利の中で住宅を売るため、住宅会社にも負担が寄っている。
- 住宅建設が進まず、在庫不足に。
- 粘着的な帰属家賃が下がらない。
リーダー氏は、FRBが利下げし住宅ローン金利が下がれば、在庫不足が解消し、帰属家賃が低下し、インフレが上昇するのではなく低下すると予想している。
同氏はFRBが年内に2度利下げすると予想し、そうなればイールドカーブはスティープ化するだろうと話した。
リーダー氏は米長期債と米国株について語っている。
「イールドカーブの長期側はあまり好きじゃない。・・・
イールドカーブはスティープ化すると見ている。
だから短期から中期を買っている。」
リーダー氏はこう述べる一方で、イールドカーブの長期側を押し下げることができるのは財務省でなくFRBだろうとも話す。
いつか再びオペレーション・ツイストが実施され、長期側を低下させる可能性を指摘している。
この可能性を考慮に入れながらも、同氏は長期債に前向きではない。
他の投資先との比較で魅力が劣るためだ。
イールドカーブの長期側で起こることが株式市場と相関するなら、私は株式の方を保有したい。
株式は19%のROEを挙げている。・・・
特にグロース株だ。