ジェレミー・シーゲル教授が、米金融政策と株式・債券市場について丁寧な予想を提示している。
「雇用統計が夏を通して控えめの予想に対しても下回ったことで、論点は事実上9月の利下げとなっている。
問題はもはや『利下げするか』ではなく、『どれだけ利下げするか』となった。
メインシナリオは25 bpであり、今後2回のCPIが良いものなら50 bpも大いにありえる。」
シーゲル教授がウィズダムツリーでの週次コメンタリーで、FRBの9月利下げ再開を強く予想した。
関税影響を除くとインフレが低下傾向にあること、中間選挙を睨んだ政治環境から、3月までのFOMCで毎回25 bpの利下げが行われ、FF金利が3%程度まで低下する可能性を示唆している。
以下、注目の予想内容:
- 米長期金利: 利下げサイクルの中で3.75%程度まで低下し落ち着く。
- 株式リスクプレミアム: 長期金利低下により、仮に利益横這いでも株式リスクプレミアムは維持。
- AI関連: 半導体・クラウド・ソフトウェアは利益成長を継続。株価倍率はやや低下するかもしれない。
- インカム目当ての投資なら: 引き続き公共と高格付REITを。
- 小型株: 利下げが進めば恩恵を受ける。
シーゲル教授は中国の刺激策、日本の金融政策正常化の影響(世界の金利上昇)が限定的であることも挙げ、米国への強気スタンスを継続した。
「米投資についての結論は変わらない:
米国はいまだ最も明解な制度的シナリオと最大の生産性サプライズを提供している。」