ブリッジウォーター・アソシエイツ創業者レイ・ダリオ氏が14日、論文とビデオを公表している。
あわせて考えると、いくつか深読みしたいメッセージが見えてくる。
2種類のこと:
a) 人々の耳目を集め、心理に影響を及ぼし、市場の上下を生み出す日々の問題。
b) 世界の秩序の大きな変化を駆り立てる大きな問題・力。
両方にうまく対処することが重要だが・・・(bの)視点は投資にあたって何が起こるかに賭ける際に特に重要になる。
ダリオ氏が自身のSNSで、日々の出来事に気を取られて大きな絵を見失わないよう説いている。
同氏は米中交渉・大統領の中東訪問・米予算協議・イラン問題・ウクライナ戦争など日々の重要な出来事・予定を列挙しているが、本心では、その底流にある大きな変化がもっと重要と言いたいのだろう。
ダリオ氏の持論は、5つの力が世界を大きく動かしており、誰が指導者になろうが、スピードこそ違えど大きな変化を引き起こすというもの。
大きな変化が起こることは(後倒しにはできても)完全に回避することができないが、その変化にどう対処するかによって世界・各国の今後が変わって来るというものだ。
留意すべきは、私たちが貨幣・国内政治・国際秩序の大変化の瀬戸際にあり、すべてはこれらに賢明で協調的に対処できるか否かにかかっているということ。
投資において重要なのは
1) 賢明な分散の堅持を含む、よく練られた投資計画を持つこと。
2) 注意深い検討なしに事後にニュースや市場変動に反応しないこと。
例えば、市場は連日トランプ関税のニュースに右往左往してきた。
ダリオ氏が言いたいのは、仮に投資家が何か行動するならば、個々のニュース・市場変動に左右されるのではなく、それらを大きな絵の中で理解した上で判断を下せということだろう。
では、投資家が勘案すべき大きな絵とは何なのか。
(次ページ: 同日公表されたビデオに読み解くカギが・・・)