ふくおかFGの佐々木融氏は、固定金利住宅ローンと政策金利の関係について次のように予想した。
「(ふくおかFGの)固定の基準金利が4.55%で、(利上げにより)変動金利がそれより上がるのなら、固定の方がいいことになる。」
佐々木氏は、世間で1.50-1.75%と言われているターミナル・レート(利上げの終着点)について、自身の予想に触れている。
インフレが高くなると思っているので、ターミナル・レートは2%より高くなるのではないか。
どこかの時点で、今の固定金利より変動金利の方が高くなってしまうのではとの感覚でいる。
ただし、それでも先述の理由から「若い人は変動金利でよい」との結論は変わらないとした。
佐々木氏が世間より高いターミナル・レートを予想する理由は、世間が思うよりインフレが高く推移すると予想するところにある。
一方で、世の中にはインフレ低下の力も多く存在する: AIなど技術革新、日本のカルチャー、・・・
それでも、インフレ上昇を予想しているのには、おそらく為替の要因があるのだろう。
円安という趨勢が払拭されない限り、輸入インフレとホームメイド化は継続しかねない。
変動金利でよいとする理由がインフレ・賃上げであれ、財政従属であれ、この選択が間違いに終わる可能性とはどのような場合だろう。
それは、政策金利または市場金利が想定以上に上昇し、しかも長く居座り続ける場合だろう。
現在、財政ポピュリズムの風潮は止む気配がなく、財政悪化と円売りが続くかもしれない。
その一方で、インフレ上昇による税収の自然増が財政悪化を和らげ、高インフレ・高金利が不愉快な疑似均衡を続ける場合だろうか。
その際、資産価格は上がっているようにも思えるが、給料や年金は上がっているだろうか。
一方、住宅ローンを固定4.55%で借りられるとしても、やはりこの利率は胸に刺さる。
都内の70百円の古いマンションを50百万円のローンで買ったとすると、当初の1年あたり利払いは2,275千円。
住宅所得控除を勘案しても1,925千円超の負担だ。
(さらに、管理費・修繕積立金・固定資産税の負担もある。)
アフォーダビリティが叫ばれるのも当然だ。
こう考えていくと、固定・変動で悩んでいられた時代は幸せだったと思えてくるのではないか。
