グリーンライト・キャピタルのデービッド・アインホーン氏が、一問一答形式で様々な質問を受けている。
いくつか投資に関係する部分を紹介しよう。
「ポーカーが投資に役立つより、投資の方がポーカーに役立っているんだと思う。」
アインホーン氏がデービッド・ルーベンスタイン・ショーで、ポーカーの腕が投資において役に立っているかと尋ねられて答えた。
競技ポーカーの世界でトッププレーヤーとして知られる同氏は、双方に共通の要素があることを認めつつ、それでもポーカーがあまり役に立たない理由を述べている。
「ポーカーは(投資より)ボラティリティがはるかに高い。・・・
ポーカー・プレーヤーから(投資を)始めると、私たちのやっている投資にとってはリスク選好が高すぎることになる。」
当たり前のことかもしれないが、ギャンブラーはバリュー投資に向かないのだ。
投資家にはギャンブル好きも多いが、取り組む分野・手法を適切に選ぶ必要があるのかもしれない。
平均的な投資家が10万ドルを投じるならどうすべきか尋ねられると、分散投資を奨めている。
具体的な資産クラスとして株式、現金等価物、金を挙げている。
アインホーン氏は若者へのアドバイスも語っている。
「自分の強みを理解すること。
その強みが行かせる職業を選ぶこと。
元々得意でないことをやってはいけない。
元々得意なことをやりなさい。」
この世界は何をやろうとしても競争が厳しく、その中で生き残るには自分にあった、強みのある分野を選ぶべきとのアドバイスだ。
一方で、アインホーン氏自身が受けたポートフォリオ運用における最良のアドバイスについては「自分の間違いに気づいたら、すぐに考え方を変えろ」というものだったという。
同氏は、間違いを改めることができないことこそ、投資家に最も多い誤りだと話している。
実際、アインホーン氏やグリーンライトは、十分に慎重に投資に取り組んでいても多くの間違いを犯すのだという。
本当によい仕事をしても、65%か70%の割合しかうまく行かない。・・・
だからいつも自分は間違っているのかと自問し、それを受け入れないといけない。
間違えることは恥ずかしいことじゃない。
投資の成否はほとんどすべての場合、確率に翻弄される。
間違いが起こるのは当たり前のこと。
むしろ間違いを犯さないことはリスクテイクを行っていないことを意味する。
その意味で、たくさん考え、たくさん仕掛け、たくさん間違え、たくさん反省し、また考えることが重要なのだろう。