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みんなが認識していない重要なこと:ジェフリー・ガンドラック
2019年12月8日

新債券王ことダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック氏のYahoo Financeインタビュー第4弾:経済成長のレジーム。


以前は、それが本当に大きなリスクになると考えていた。
正統的な金融政策が続くと考えていたからだ。

金融界の世代交代がリスクにならないかとYahoo Financeに尋ねられ、ガンドラック氏が答えた。
同氏は以前はFRBが伝統的金融政策にいつか回帰すると予想していたのだ。
もしもそうなれば、金融政策の正常化の中で、特にレバレッジを用いている投資家は打撃を受けるはずだ。
現在の資産価格には現在の緩和的金融環境が欠かせない
ガンドラック氏によればヘッジファンド・マネージャーの約7割は利上げを知らない世代。
果たして正しく準備・対応できるだろうか。

しかし、ガンドラック氏は考えを少し変えたようだ。
同氏の発言の行間を見ると、金融政策が正常化しないとの前提に変わったためのようだ。

データや市場を見ると、人々の根本的な考えを形成した本当に重要な瞬間は1980年代初めだったと思う。
第2次大戦から1980年代初めまで、債務対GDP比率は拡大しなかった。
米国は真の経済成長をしていたんだ。

1980年代初めとはどのような時期だったか。
インフレが昂進し、金利が急騰し、スタグフレーションに苦しんだ時期だ。
1981年、ドナルド・レーガンが大統領になると、ブードゥー・エコノミクスとけなされた経済政策レーガノミクスを始めた。
軍事費拡大と減税の大規模財政政策が実施され、以来、米財政は(多少の波こそあれ)悪化している。

ガンドラック氏は、レーガン以前が「異なる経済成長のレジーム」にあったとして、現状の参考にならないと指摘する。
それ以降が、現在の米経済のメカニズムを示しているという。
それは、まさに米金利の超長期低下サイクルに対応する時代だ。

1980年代以降はすべて債務によった経済成長だ。
本当のリスクは、債務による成長が維持できなくなった時何が起こるか人々が認識していないことだ。
債務が縮小したら何が起こるか。
まったく異なる市場になるだろう。

ガンドラック氏は以前から、米経済の債務依存を指摘してきた。
国家債務の増加率が名目GDP成長率よりかなり高いことから、もしも米国が国家債務を拡大しなかったなら名目GDP成長率はマイナスになっていたはずと推測する。

債務に依存した経済成長とはレイ・ダリオ氏が日頃から用いる考え方だ。
ダリオ氏は今後、大停滞が続くと予想している。
一方、ガンドラック氏は、その先を予想できないという。
米財政が制御不能に陥っており、市場を予想するための前提さえ定まらないからだ。


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