ジェレミー・シーゲル教授が、とうとう手の付けられないほどの強気スタンスに戻ってしまった。
「ウォール街の古い格言に『トレンドに逆らうな(don’t fight the tape.)』というのがある。・・・
市場は何かを見ているんだ。」
シーゲル教授がCNBCで、回復基調を続ける米国株市場の心理を解説した:
- 関税: 最悪で中国30%、他10%の着地を予想し、それを消化できると考えている。
- AI: 仮にAIが生産性を3%上昇させるなら、3%の実質成長が財政赤字も消化できる。
キャスターの1人がため息をつくほどの《永遠のブル》が戻ってきた。
シーゲル教授は、投資するなら債券でなく株式だと言う。
財政問題やインフレを心配するなら、教授が「実物資産」と呼ぶ株式の方が有利との考えだ。
ただし、よりバリュエーションの低い外国株への国際分散が好ましいとも述べている。
特に米国のAI関連株では、今後勝敗が分かれていくと警告した。
「10%、30%(関税)なら消化できる。
それを越えれば、米国にとても明るい未来がやってくる。」
少々残念さを感じさせる強気復活だ。
シーゲル教授が強気の時、その結論においてはほぼ正解を与えてくれる。
(もっとも、米国株は少なくとも過去においては強気を続ければほぼ当たる市場でもある。)
ただし、教授が強気の時、その材料やリスク要因についてのメッセージが伝わりにくくなる。
リスクを知ってリスクテイクするタイプの投資家にとっては、1つの情報源が失われてしまう。