ジェレミー・シーゲル教授が、原油高の市場への影響を短期的なものにすぎないと話している。
『これはパンデミックの最中にあったような供給ショックであり、当時FRBは予防をせず後手に回った』という人がいる。
今回は100%異なっている。
シーゲル教授がCNBCで16日、従前どおり、FRBは利下げすべきと主張した。
パンデミック後のインフレ対応では、それが供給側の要因によるインフレであったため、金融引き締めで対応すべきでないとされた。
結果的にそれがインフレ急騰の一因となったことから、今回も供給側の要因であっても金融政策に勘案すべきとの意見が多い。
具体的には利下げに慎重に臨むべきとの意見だ。
シーゲル教授は、当時との違いを説明する。
「パンデミック直後には、第2次大戦以来で最大の財政刺激策が講じられ、2020年3月から2022年3月までの2年間、ジェローム・パウエルFRB議長は150年で最大となるマネーサプライの伸びを生み出した。
今はそれがない。」
シーゲル教授は、パンデミック後の財政・金融政策がともに拡張的だった頃、FRBの金融引き締めが後手に回っていると批判した。
しかし、今回は当時のような大きな財政拡張、マネーサプライの伸びがないことから、インフレを過度に心配すべきでないと考えている。
つまり、供給サイドである原油価格高騰によるインフレを恐れて利下げを見送る必要がないという意見だ。
その一方で、現実にはケビン・ウォーシュ氏が議長に就任するまでFRBが様子見を続けるだろうとも予想している。
結果、年後半に2回の利下げが予想されるという。
シーゲル教授は米市場については微妙な言い方をしている。
「今日の市場は『この先何かいいニュースがあるのでは』と告げているようだ。」
と、市場の楽観を心配するような発言をしている。
その一方で、米国がエネルギーを自給していること、ドル高メリットがあることも指摘している。
シーゲル教授は同日のウィズダムツリーでの週次コメンタリーで、市場に対するスタンスを次のように総括している。
株価の強い上昇後にやってきた原油高、地政学的不確実性、物価に対する心理は間違いなく株式の重しになりうる。
でも、大きな見通しにおいては弱気ではない。・・・
市場は短期的なショックに見舞われているが、長期的な基盤は失われていない。
