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重商主義とAIが支出増を迫る:ブリッジウォーター

ブリッジウォーター・アソシエイツの3人のCIOが「現代重商主義」とAIにより変化しつつある投資環境について論じている。


2026年に入るにあたり、世界は現代重商主義とAIによって劇的に姿を変えている。

カレン・カーニオルタンブールCIOが自社ビデオで足下の環境についての認識を語った。
これら2つの要因により多くの経済が大幅な支出増を余儀なくされているという。
同氏は、この変化を理解し、かつ不確実性が高いことを認識した上で、頑強なポートフォリオ構築を行うことが重要だと言う。

カーニオルタンブール氏は「米国の重商主義」がその他の国々まで「内向き」にしたと解説。
グローバル化の下での国際分業から自前主義への転換が起こっているという。
トランプ関税、中国依存への危機意識、安全保障面での米国依存の不確かさなどから、自前でインフラ、安全保障、資源への投資が必要とされているという。

ドイツ、韓国、日本などは過去、国内の(資本)需要が大きくなく、資本を輸出してきたが、それに代わって、国内でやれることでリターンを増やす必要に迫られ、資本を国外に投資するのでなく国内に留めようとしている。

カーニオルタンブール氏は世界における「経済成長とインフレ」、「資本のドライバー」を見定める上で「現代重商主義とAI」が重要なポイントになると説明している。

AIブームについてはグレッグ・ジェンセンCIOが「間違いなくより危険になっている」との危機感を示している。
インフラ構築のための資本の需要が急拡大しているためだ。

MicrosoftやGoogleは巨額の自社株買いを行い、巨額の現金を保有し、金融市場の恩恵を受けるなど、巨額の預金者だった。
それが今やエコシステム全体で見て、それを使い果たし資金調達が必要になっている。
2027年についてのわが社の推計では、AI関連の資本需要は、今年の米社債市場の全需要より大きくなるもようだ。

経済・市場を引っ張る企業群が潤沢な現預金を抱えていた時代から、(一部)金融債務による資金調達を必要とする時代へと変わりつつある。
これまでは民間債務が小さかったために問題の起こりにくい状況が続いていたが、今後はそうとは限らないということだ。

ボブ・プリンスCIOは、不確実性の高い状況での投資ではいっそう分散と俊敏さが重要になると話す。
分散については、成長とインフレ、地域、通貨、テック/AIの集中度の観点から望むべきとしている。


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