ビル・グロス氏が、米長期債や金について買われ過ぎを示唆している。
地銀の『ゴキブリ』騒動は株式や債券に影響を及ぼし続けるかもしれない。
4%未満の10年債利回りは定着せず、4.5%以上の方がもっとありそうだ。
経済は鈍化し1%成長になりそうなのに、(債券)供給と財政赤字が大きすぎる。
グロス氏が、米クレジット市場の信用不安について、その影響をツイートした。
トライカラーやファーストブランズの破綻から表面化した信用不安が多くの投資家の注目を集めている。
16日には米地銀2行が大口の貸倒れ発生を公表し、株式市場の重しになっている。
これが経済悪化を意味するなら、FRB金融緩和への圧力は増すはずだ。
実際、米国債利回りは長短ともに下げている。
それでも、債券王は長期側について下がり過ぎを指摘している。
同氏は8月の時点で、その後数か月について4.15-4.45%のレンジを予想し、少々弱気の見方をしていた。
今回のツイートも当時と似たニュアンスのように読める。
グロス氏の予想どおり、景気が鈍化し長期金利が再上昇するなら、これは債券だけでなく株式にも弱気なメッセージとなるだろう。
グロス氏は、上昇が止まらない金相場についてもコメントしている。
金はモメンタム/ミーム資産になった。
保有したいなら、しばらく待った方がいい。
金についてはまことしやかな煽りがはびこっている。
最たるものが、中央銀行が買っているというもの。
しかし、最近の金ほか貴金属相場の上がり方は、中央銀行などがためらうほどの一本調子だ。
メルトアップにも見える上昇の主役は、やはり個人を含む投機筋の参戦だろう。
ミーム株では熱狂の逆を突いて大金(当人にとっては小遣い銭)を稼いだグロス氏。
今回は、急騰する金について調整入りを予想している。