アスワス・ダモダラン ニューヨーク大学教授が、幅広い投資家に向けて至極常識的なアドバイスを語っている。
私は、投資とは富を保蔵し育てることだと考えている。
金持ちになることではなく、富を保蔵し育てることだ。
富を保蔵し育てるために最初にやらなければいけないのは何だろう?
ダモダラン教授がYGE Mediaのインタビューで投資家へのアドバイスを求められ、聴衆に尋ね返している。
以下、教授のアドバイス:
- まず、富を稼ぐこと。株価を見るより、今の仕事を一生懸命やること。投資を「あっという間に金持ちになる」方法と考える人が多すぎる。
- 投資で富を育てると決めたら、徐々に進め、やり過ぎないこと。アクティブ投資はアクティブにやるほどリターンが下がる。
- 市場の情報に過度に触れない。金融ニュース等を見るのはやめる。投資以外にもっと時間を使え。
- 自身の無知・無力を認め謙虚になること。勝っても傲慢にならないこと。
- 自分を許す度量を持つこと。正しいことをやってもうまく行かないことは多い。
- FOMO(乗り遅れる恐怖)とともにROMO(取逃したことへの後悔)に負けないこと。
ダモダラン教授は、自身の投資における精神状態の保ち方について明かしている:
私は、自分がやることについてあまり後悔しない。
何か買って、うまくいかなくても、こう考える:『よし、勉強になった。』
結果うまくいった時にも同じことだ:『よし、これはよかった。』
むろん、こう考えるにはそれなりの前提があるはずだ。
自分が定めた投資判断のルールとプロセスを尽くした上での行動であることが前提となるのは言うまでもあるまい。