アリアンツ主席経済顧問モハメド・エラリアン氏が、16-17日のFOMCの結果と株式市場の反応について端的に解説している。
表面上は予想した通りだった。
25 bpの利下げと、年内あと2回の示唆だ。
しかし、もう少し見てみると、本当に分かりにくい。
エラリアン氏がYahoo Financeで、17日のFOMCの決定についてコメントした。
同氏は、FOMCが雇用を重視して25 bpの利下げを決定した点を支持しつつも、それ以外のメッセージの不明瞭さを心配した。
- 高インフレ・高成長が予想されており、利下げの方向と擦り合わない。
- FOMC予想が実現するなら、インフレ目標は7年連続の未達となってしまう。
- 将来のFF金利予想が大きくばらついていて、フォワードガイダンスにならない。
エラリアン氏は、FRBがもっと明瞭に将来の経済についてのアンカーを提供すべきとの意見だ。
この意見は、米経済を安定的な軌道に載せることを意図したものだ。
一方、株式市場はそんなことはお構いなしに楽観を続けている。
エラリアン氏は、市場が(経済でなく)企業の側に乗っかっているとして、市場の声を代弁した。
「市場とはとても奇妙な世界であり
『国債がひどい、関税がかかった、中央銀行の独立が危ぶまれている、財政赤字が大きい、というのはわかっている。
それらがひどいのはわかっているが、喜んで企業に賭けたい。』
と言っているんだ。」