ジェレミー・シーゲル教授が、14日のPPIの中身を解説し、次の注目イベントに来週のジャクソンホールを挙げている。
興味深いのは、PPIの上振れが大きなサプライズとなったものの、分析してみると、FRBが注目するPCEデフレーターに織り込まれるPPI要素は事実上変化していない。
シーゲル教授がウィズダムツリーのポッドキャストで、14日発表の米PPIについてコメントした。
14日発表の米PPI上昇率は前月比0.9%、前年同月比3.3%の大幅上昇となった。
前月の前月比は0.0%、市場予想は0.2%だった。
これを受け同日の市場ではFRB利下げ期待が後退し、株価などへの重しとなった。
シーゲル教授の指摘は、この反応が過剰反応だったという趣旨。
同PPIは利上げの妨げにはならないとの考えだ。
シーゲル教授によれば、次の重要イベントは22日ジャクソンホールでのジェローム・パウエル議長の講演だという。
それまでに重要データの発表はなく、パウエル議長が材料の乏しい中でどちらに舵を切るか注目したいという。
またシーゲル教授は、最近の米小型株の動きについて次のように解説している。
小規模な企業は短期金利で借り入れし、大企業は長期金利で借り入れし、テックは全然借りない。
だから、FRBが短期金利を引き下げるなら小企業の助けになり、市場もそう捉えている。