ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック氏が、18日のFOMC終了を受けて、FRB金融政策の方向性について予想を述べている。
インフレは低下したが・・・上方リスクがある。
一方、失業率はかなりよく抑え込まれているが、失業率上昇の懸念を示す、頻度は少ないがとても有用な長期的指標がある。
ガンドラック氏が恒例となっているFOMC後のCNBC出演で、FRBのデュアルマンデートの達成状況についてコメントした。
物価と雇用の両面で不安材料が残っているとし、それぞれ注目点を挙げている:
- 物価: ベース効果、原油価格(10ドルの上昇でCPI総合が0.4%上昇する傾向)、関税
- 雇用・景気: イールドカーブ(2年10年)逆転解消、U3失業率
ガンドラック氏は双方の使命に逆風を予想しており、「デュアルマンデート間の緊張が高まり続ける」中でFRBが様子見スタンスを取る点に一定の理解を示している。
なにしろ、これだけでなく、今の米国には不確実性のタネがあまりにも多く存在している。
(ガンドラック氏は関税のインフレへの影響について一過性では済まないと予想している。)
ガンドラック氏は、年内にFRBが物価と雇用の板挟みの中で利下げに踏み切ると予想する。
つまり、物価より雇用を優先するとの読みだ。
同氏は、イールドカーブが長短逆転を解消し、長期側を上昇させてきた点に触れ、債券市場の読みを代弁している。
年末までにインフレは3%超になるだろうが、それでもFRBは利下げするだろう。
失業率が上昇すれば、インフレが3.5%でも利下げの確率が高まるだろう。
ガンドラック氏は、今後しばらくイールドカーブのスティープ化が続くと予想している。