《終末博士》と紹介されることも多い、ヌリエル・ルービニ ニューヨーク大学教授が、米国株市場に対して楽観的な見通しを語っている。
「生産性上昇による投資ブーム以降、米国内の設備投資は関税の中でも拡大しつつある。
関税の中でも経常赤字が拡大している。
投資の対GDP比は大きくなり、貯蓄は低いままだろう。」
ルービニ教授がBloombergで、今後の米経済についての見通しを語った。
その内容は《終末博士》らしからぬものだった。
教授は、米国債や米ドルへの懸念が高まっており売られる方向との見方には賛同している。
しかし、米国株市場には異なる見方を示した。
それ(投資拡大)がFDIや株式ポートフォリオ投資に影響を及ぼす。
だから、米株式資産への投資は増えるだろう。
米国内での投資が増える中、経常赤字が続くなら、そのつじつまを合わせるのは諸外国から米国への投資になる。
ルービニ教授は、フィクストインカムやドルは売られる方向としつつ、今後数年は米株式市場への資金流入が続き、これがフィクストインカムからのエグジットを打ち消すと解説した。
教授は緩やかな構造変化を予想する。
ドルは徐々に下がり、ドルの準備通貨としての役割は悪影響を受けるが、甚大なものとはならないだろう。
ルービニ教授は、世界が決済分野においても脱ドル化を進めると予想するものの、ゆっくりとしたスピードにとどまり、米ドルは世界の準備通貨であり続けるだろうと話した。